第15話
レヴェナントは、審査待ちの列に並ぶ事にした
黒猫の方は、レヴェナント左肩に登っている
開け放たれた門扉のそばには、長槍を装備した2人の警備兵が警備をしており、
その中で、ある1人は手配書らしきものを見比べながら何か確認をしている
街から出る人間は素通りしている所を見ると、入る時だけ簡単な
手続きがいるようだ
レヴェナントに取っては、馴染みの光景なためか驚いた様子も
物珍しい表情も浮かべてはいない
「仕事熱心ですなぁ にゃんこさん」
レヴェナントは囁くように黒猫に言う
その黒猫は、レヴェナントの左肩にちょこんと乗っかっていた
『506回にゃ』
黒猫が喋る
「何が?」
レヴェナントが囁く様に言う
『その回数で25回にゃ』
黒猫が喋る
「にゃんこさん・・・
何の回数?」
レヴェナントが囁く様に質問する
『強行突破して
そのうちの25回はこの都市を大混乱に陥れて、その中で
3回は、この世界で140か国に支店と情報網を持つ
『冒険者ギルド』と死闘を繰り広げたにゃ』
黒猫が喋る
「教皇突破?
なんて腕白な・・・そんな人見たかな」
わずかな動揺を見せつつ、レヴェナントが囁く様に言う
『『動揺して何か意味が違う事を言ってるにゃ・・・
10年以上
つつ、莫大な懸賞金に欲望に焚きつけられた冒険者ギルド登録している
『
発展途上国の数十か国の治安機関に属する良心の咎めもない冷酷非情な
相手に粘りに粘って、闘いそして逃走を続けていたにゃ』
黒猫が喋る
「・・・あれで未だに理解できないことが。
治安機関がなんで俺の頸を狙っていたの? 国が支援しているわけでもなかったのに」
レヴェナントは、急に不機嫌な表情を浮かべつつ、囁くように言う
『・・・弱小国の諜報機関の金庫に金貨にして六千万という余分な金が納められたら、国の安定と保安にどれだけ役に立つか、少し想像してみるにゃ
そんな組織はその親玉の目的次第で、国家元首とは独立して活動する事が
あるにゃよ」
黒猫が喋る
「真っ白いオマンマを腹一食べたいために、汚れ死後を行っていたのか」
レヴェナントは、再びわずかな動揺をしつつ囁くように言う
『動揺しすぎにゃよ、汚れ仕事にゃ、あと米は無いにゃよ
もちろん、そんな綺麗な理由があったのは半数も満たないと思うにゃよ
大多数は上玉の女を抱きたい、旨い酒を浴びる程吞みたいなどの生々しいほどの人間的に欲望を叶えたいとかにゃ』
黒猫が喋る
「・・・そんな身も蓋もない様な事を言うと、肉球を触らせてもらうよ』
レヴェナントは、少しおどける様な声で囁く様に言う
『吾輩の肉球は安くはないにゃ』
黒猫が喋る
しばらくそんな会話をしていると、順番が回ってきたため、レヴェナントは
門番の前に立った
「こんにちわ
街に入りたいんだけど」
『この台詞を何回言ったんだろうか』と、うんざりした事を
思いつつもレヴェナントはそう尋ねた
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