第12話
黒猫と蛮族一式装備の男性が深い森を抜けた先には、地平線が見えそうな草原が
広がっていた
その光景に眼を奪われたのか、蛮族一式装備の男性は少し脚を止め、眼を細める
「何度も
心が浄化されるよ」
蛮族一式装備の男性がそう言うと大きく息を吸う
そして空を見上げると、少し複雑な表情を浮かべた
『630,403回にゃ
それだけの回数を見上げているにゃ』
黒猫が喋る
「いつもなら、真っ青な青空が広がっていたのに曇天・・・
『
複雑な表情を浮かべたまま言う
『考えている所悪いにゃけど、今回の冒険者登録名は
どうするにゃ?
ナナシノゴンベエなどは却下にゃ』
黒猫が喋る
「「かと言ってこの『転生』・・・いや、『転移』でいいのか
あちらでは死んでいるからなぁ」
蛮族一式装備の男性が何か悩む様に言う
『少なくとも牛丼店やらに立ち寄り、そこでお持ち帰りの商品を待っていた
客と身体が接触し、そしてその客が手に持っていた携帯を床に落下させたのは
事実にゃ』
黒猫が喋る
「丁重に謝罪した事も事実だから!」
蛮族一式装備の男性が言う
「殴り殺されたにゃ」
黒猫がそう喋ると、欠伸をした
「殺されてなきゃ、今頃どうしてたんだろ・・・」
蛮族一式装備の男性は、何か遠い所を見るように眼を細めた
『それよりも冒険者登録名にゃ
あともう一つ、街に辿り着く前に『
黒猫がそう喋ると、指摘した『
「このまま街に入るという選択は―――」
蛮族一式装備の男性が尋ねる
『何度も面倒な事を経験しているのに、飽きないと見えるにゃ』
黒猫がそう喋る
「・・・一時的に『帰還』させておきます
―――で、冒険者登録名はもう決めてるよ」
蛮族一式装備の男性が言う
『ほうにゃ?』
黒猫が珍しい声で喋る
『 『
蛮族一式装備の男性が言う
『珍しく真面な《冒険者登録名》》にゃ』
黒猫が喋る
「殺される前にいた世界で、 レオナルド・ディカプリオという有名ハリウッド俳優が主演し公開していたサバイバル映画タイトル
ただし、前にいた世界で流行っていた
ライトノベルやネット小説、またはシューティング系やRPGゲーム系みたいに
チェックポイントセーブは無く、
経験値と手に入れたアイテム、そして引き当てた『
引き継いだ最初からスタート系サバイバルだけど」
蛮族一式装備の男性 ―――レヴェナントがうんざりした様な声で言う
『はいはいにゃ
名前を決めたら、さっさと行くにゃ』
黒猫が喋ると、先に歩き出した
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