第10話



「このぉ――!!」

 4人目の野盗がは絶叫しながら、 鎧兜に陣羽織を羽織った『戦徒』サーヴァントに斬りかかった。

 だがそれよりも目にも留まらぬ速さで、つつっと身体を寄せ身体を寄せていた

戦徒』サーヴァントに阻止された

 4人目の野盗の瞳が驚愕に染まった視線の先には、白い狐面以外黒ずくめの

 衣装姿の『戦徒』サーヴァントがいた

 突如激痛が全身に走ると、その瞬間息が出来なくなった

 鋭利なもので貫かれたかのように心臓が熱く、喉から血がせり上がってくる事が

 わかった

 問題の場所に視線を向けると、見たことがない剣忍者刀で心臓を

 貫かれていた

 4人目の野盗は、口から血を噴出しながら昏倒する

 その倒れた野盗の近くには、5人目、6人目の野盗が頸を裂かれて血の海に

 沈んでいた



 突然の理不尽な殺戮に恐怖に駆られた残りの野盗達は、悲鳴を上げて

 逃げ出そうとする

 だが、それは叶うことはなかったった

 それぞれの野盗の足元で、光が発されると同時に轟音が付近に鳴り響いた

 共に巨大な火焔が躍る

 炎は凄まじい勢いで膨れ上がり、瞬く間に残りの野盗達を絶命させた

 強烈な魔法を巻き起こしたのは、地鳴りのような詠唱を発していた

 奇妙な石の仮面を被りフード付きの深く昏いロープを着込んた

戦徒』サーヴァント』によるものだ



「 英霊『戦徒サーヴァント』に、創造『戦徒サーヴァント』・・・

 さすが『』だけあるね、にゃんこさん』

 蛮族一式装備の男性が静かな声で告げる

『 『』の中で、最高の超一流『戦徒サーヴァント』に

 分類しているにゃ』

 黒猫が喋る

「 『』や『』の『戦徒サーヴァント』も

 死に戻りリスタートを繰り返して経験を積ませたから、決して

弱くはないんだけどね」

 蛮族一式装備の男性が直立不動の体勢で警戒している『 『』の

戦徒サーヴァント』達に視線を向ける

『で、次はどうするにゃ?』

 黒猫が喋る

「戦利品を漁る前に―――そこの『死霊術師』君

 やってくれたまえ」

 蛮族一式装備の男性が命じる


 フード付きの深く昏いロープを着込んだ『戦徒』サーヴァント』が、

 ゆったりと一歩前に出た

 右手に持っている奇妙な装飾の施された杖で 地面を二、三回叩きつつ

何かを詠唱した

 それと同時に野盗10人の死骸が白く塗りつぶされるほどの強烈な光に包まれた

 強烈な光がゆっくりと収まるにつれて、空気を押し上げる様な存在感を

 蛮族一式装備の男性が感じ取った



『今回の死に戻りリスタートは、スケルトン軍団で無双かにゃ』

 黒猫は、眩しい光のため眼を少し細めつつ喋る

 強烈な光が収束するとそこには、ゆらゆらと不吉な足取りで10体の

 黄色く色褪せた骨格のスケルトンが立っていた


「――――それだと幾ら死に戻りリスタートしなきゃならないか、

わかんないよ」

 蛮族一式装備の男性はそれらを一瞥をすると、

『金目のものが手に入ったなら、さっさと森を抜け街に―――」

 黒猫が何か言おうとして、途中で言うのをやめると視線を地面に向ける

「どうしたの?

 にゃんこさん」

 蛮族一式装備の男性は黒猫の様子が気になったのか尋ねた




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