第19話 種《たね》

 その後、メガコードは順調に進み、無事終了! 私に続いてはっしーも卒なくクリアした。


 ……余談だが……はっしーが、さり気なくお目当てのICLSインストラクター石黒さんにボディタッチしているのを私は見逃さなかった……

(*ノω・*)ポッ


 そして……


 見事、全員修了! おめでと〜〜!


 修了式では、修了証とICLSピンバッジを授与された。


 か……格好いい! 感動〜!


 ……ふぅっ! 一時はどうなる事かと思ったけど、何とか無事に済んで本当に良かった!



 解散後……私は、はっしーよりひと足先に会場を出て近くの駅に向かって歩き出した。 恐らくはっしーは石黒さんとデートだろうからね。


『人のデートを邪魔するやつはUMAウーマに食べられちゃうぞ』……だっけ?←うろ覚え


『ピンポロン♪ パンポロン♪』


 ……着信だ。


 あれ? はっしーからだ!


『今どこ〜〜? 私、駐車場で待ってんだけど〜〜』と、いつも通りのテンションだ。


「何言ってるの! はっしー、これから石黒さんとデートでしょ?」


『あはははは! やーねー! これからデートなんて行くわけ無いじゃん』


「え〜〜っ! 今日が絶好のチャンスなのに〜!」


『こんな汗だくですっぴんじゃあ進展は望めないよ! ……まゆの気持ちはありがたいけど、大・丈・夫! もう、石黒さんのハートには『種』を植え付けたからね〜♪ さっ! 何か美味しい物でも食べて帰ろ! お腹ペコペコだよ〜!』


 ……へぇ〜〜、そんなもんなのか〜〜。 はっしーは大人だな。 気を遣って損しちゃった。


 私は、いそいそと駐車場に向かった


 ……途中、ファミレス『ロゼリア』ではっしーとパスタを一心不乱にバクバク食べていると……


『LINE♪』


 あ、はっしーのスマホが鳴った。


 ……それを見てはっしーはニンマリ! 無言でスマホの画面を見せてくれた。


『石黒です』

『今日はお疲れ様でした』

『次回からはICLSアシスタントでの参加ですね!』 

『次回が楽しみです』

『これからも宜しくお願い致します』


 ……!


 すごい! はっしー、一本釣り大成功じゃん!



 さてさて、ICLSインストラクターになるには以下のプロセスが必要となる。


1、ICLS講習を受講する。

  ……これは今日修了した。


2、『ICLSアシスタント』として講習会のに参加し、指導経験をする。

  ……町野グループでは、3回以上のアシスタント参加を義務付けている。


3、『指導者ワークショップ』に参加して指導者講習を受講する。


4、指導者としてICLSコースに参加する。


5、『ICLSディレクター』の推薦を貰って申請する。


 因みに、これらを5年以内に行う必要がある。


 はっしーのお楽しみもこれからだし、元々お弁当に釣られて参加したICLSだが、私にとっても、すごく有意義だった。


 本気で目指すぞ! 『ICLSインストラクター』!

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