第24話 過ぎ去る日々
告白された・・・
俺は真剣に考えた。
そうしたら、もう冬休みは終わっていた。
今は3学期、もう今年度が終わる。
『好き』
ひらがなにしても、カタカナにしても、漢字でも、たったの2文字。
このたったの2文字に、どのくらいの想いがあるのか・・・。
それに対して、どう向き合わなければならないのか。
考えても考えても・・・結論は出なかった。
※
「心ここにあらず、だね?」
「あっ・・・まぁ」
考えすぎて、頭がおかしくなっているようだ。
手で頬を自分で叩き、頭を覚醒させる。
「うおっ!?」
いきなり視界に
じっと俺を見ている。
すると冴木は離れて一言。
「何かあった?」
本当に鋭いヤツだな。
「まあ、そうだよ」
守秘義務のような出来事なので言えない。
さらに冴木はじっと俺を見る。
少し怖いな、と思っていると。
「恋って、戦なんだよ?」
「は?」
いきなり何を言い出すんだ。
恋の哲学か何かか?
「だから私は好きな人には絶対振り向いて欲しいの」
溢れる気持ちを吐き出すかのように言っていく冴木。
こんな彼女を見たことない、初めてだ。
「ライバルに負けたくない」
俺は黙って聞く。
「だから、だから・・・」
あっ・・・言うな・・・
言わないでくれ・・・
「私は君が好き」
俺の願いは壊された・・・
「返事、待ってるから」
冴木はそう言って、生徒会室を出て行った。
残った俺は、また頭が真っ白となり、脱力した。
間抜けな顔だったのだろう。
この後に
その声に気付くまでに10分はかかったらしい。
どうすれば良いんだ・・・
※
彼を混乱させた、どうしよう・・・。
それでも、伝えたからには、覚悟しないといけない。
1階の売店横にある自販機の所で、私、冴木
不安がドッと襲ってきて、体が震えてしまっていた。
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