焼却炉

※ホラーです。苦手な方はブラウザバックを。


「……こんなところで何してるの」

「見たらわかるだろ。ゴミ当番押しつけられてやってんの」

「そうなんだ。僕、けっこう焼却炉に投げ入れるの好きだよ」

「ほんとかよぉ。じゃあ手伝ってくれる?」

「いいよ」

 二人して紙ゴミを深い穴に落としていく。奥に揺れる火。全てを呑み込んでいく。

「これも入れるね」

「……それ、なに」

「えへへ。指だよ」

「……誰の」

「君をこきつかった人のだよ。これくらいの対価は当然だよね」

 燃える火は、それを絡めとって奥に戻っていく。

 一人になった少年は、焼却炉の蓋をきちんと閉めた。

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