十三日目・昼~二十九日目・夜

 再びの山岳地帯。まずは集落へと向かう。宿屋で一泊して、2のマスの調査……へ向かう前に、ラングカーグナーのデータを確認。……厳しいかもしれん。アレクサンドラ様が魔域の外でも助けてくれればよかったが。

 と、ここで重大な事実に気が付く。───お助けフェローのモブNPC、このゲームには存在していない。ヴァイスシティにはいたのに。

 仕方ない、単独で撃破できるようになるまでは保留としよう。……《魔力撃》や【サモンフェアリー】のことも考えると、フェアテも上げていきたいところだが、まずはフェンサーを上げてシンボルエネミーを倒せるようにしないと、まともにこの土地を歩けなさそうだ。

 というわけで、今回も魔域はスルー。夜間に4のマスへ移動、そのままパルアケへ。また一泊して、森林に進む。


 シルフも今のステータスで倒せたっけか、と確認。……やはり厳しい。フェンサーを7に上げて《頑強》を取らないと、HPが一瞬で枯れそうだ。

 【ヒールスプレー】や【リカバリィ】で持久力を上げることも視野に入れなければ、と考えつつ、4のマスへ。塔に入ると、水の妖精・ウンディーネと、青い宝珠。

 シルフとは違い、ミニゲームに勝てばそれでもいいらしいので、そちらを選択。勝利を収めて、塔を起動できた。


 その後、何事もなくクルツホルムに帰還。クエストの報告をして、大量の報酬金と★を獲得。成長処理を行う。

 能力は生命が伸びた。経験点は★が18個に、討伐分が200の、計3800点。フェンサーを6、スカウトを4に上げておいた。

 手に入った27000ガメルという大金を、まずはバックラーのアビス強化に使う。強化内容はもちろん回避力+1。出たカースは……『施しは受けない』。アレクサンドラ様の【キュア・ウーンズ】や、将来的に覚えるつもりの【ヒールスプレー】がマイナスに働いてしまう可能性があるが、そこまで致命的ではないはず。

 続いて、〈アラミドコート〉を魔化されたものと買い換えることに。これで防護も+1、気休めではあるが、金がある内にここは強化しておきたい。

 〈ヘビーマレット〉を+1に買い換えるのは、専用化するための名誉点が集まるか、器用度が成長して〈宗匠の腕輪〉でボーナス3に持っていけるようになるかするまで我慢。最後に少なくなっていた保存食を補充して、買い物はここまで。


〈バックラー〉のアビス強化に一日掛かってしまうので、とりあえず一泊した後、酒場で平原の情報を収集することに。……主はペドロヴァイパーか。ようやく倒せそうな奴が出てきた。

 魔域の位置も聞き、クエストと鉄道開通のために挑むことを決断。主共々、ここからは処理しながら進めていきたい。

 夜になって、強化された〈バックラー〉を受け取る。残りのガメルで〈陽光の魔符〉〈月光の魔符〉をいくらか買い、特殊能力への抵抗手段を確保。どうしても抵抗したい時は、魔法で攻撃しつつ魔符を使う、という戦い方ができるように。

 平原に入ってすぐのところに、街の守備隊の野営地があるというので、一泊した後、まずはそこを目指して出発。この時点で二十三日目の昼、まだ先は長そうだ。


 ◇ ◇ ◇


 ここでひとつ、処理ミスがあったことに気がついた。街から各エリアに移動した場合、時間帯がひとつ進むのに加え、進めた先の時間帯での移動権も消費しなければいかなかったのだが、それを読み落としていた。

 つまり、不可能なはずの移動を四回行っていたということになる。てへぺろ。

 今更その分のイベントやらなんやらを処理する訳にもいかないので、今後気をつけましょうと戒めつつ、移動四回分の時間と保存食の消費だけはここで帳尻を合わせておくことにする。結果、クルツホルムを出たのは二十五日目の昼、そして平原に着いたのは二十五日目の夜ということに。


 平原に着くと、言われた通り野営地が見えてきた。休息がてら、兵士達から情報を仕入れることに。

 南西にあるハルーラの聖堂とやらは、トゥルヒダールのハルーラ神殿で頼まれたクエストの目的地であると同時に、魔域の発生地点でもあるらしい。行かねば。

 一方、そこまでの道のりは主・ペドロヴァイパーの縄張りではないため、道中で倒していく、ということは叶わないようだ。多少時間がかかるが、平原の全域に足を運ぶしかないか。

 最後に、この先へ進むならついでに、と仕事を頼まれる。巡回任務に出ている兵士が戻ってこないので探してきて欲しいそうだ。どうせしばらくはここを歩き回ることになるので、こなしてきてやるとしよう。

 兵士達に感謝しつつ、就寝。ペドロヴァイパーはかなり楽に倒せそうな相手なので、先にそちらへ向かうことに決めて2のマスへと移動。蛇は3のマスに行ってしまったが、次のターンでエンカウントできるので問題ないものとする。


 襲ってきた毒蛇の群れを追い返して、二十七日目の夜。いよいよ初めて主に挑む。

 先制は取られたが、噛みつきを華麗に回避して───〈ブレードスカート〉、初めての起動。防護点を引いて7点のダメージ、期待通りの活躍だ。

 そしてこちらの手番。敵の命中が15なのに対して、こちらの回避力は固定値が13───いわゆるピンゾロチェック状態。ということで石化毒を恐れること無く、ひたすらに《魔力撃》を叩き込んでいく。この勝負、もろたで工藤。

 5ラウンドほど殴って、無傷で撃破に成功。剥ぎ取りも出目11と良好。この調子で魔域もさくっと攻略できそうな予感だ。

 撃破して一息つこうとすると、ノマリ族と遭遇。丁度疲労回復薬が欲しいと思っていたので10個購入しておく。


 行方不明の兵士のこともあるし、道中もちゃんと調べていくか、と廃村の調査へ。地下への階段を発見し、降りてみると、フライングハンズに襲われた。……が、お察しの通り、〈ブレードスカート〉でべしべししているだけで終わった。

 安全を確保したところで地下室を探索、へそくりと日記帳を発見。4のマスの地下には、昔に海賊達が使っていたアジトがあるそうだ。扉を開ける合言葉も記載されていたので、寄っていってやらんでもない。


 昼の間に、その4のマスへ移動。毒蛇の群れをまた倒して、一旦昼寝。

 夜になって、調査開始。野生の虎が一匹、こちらを見つけるやいなや襲い掛かってきた。なお〈ブレードスカート〉。

 HPもMPも減らすこと無く撃破し、虎が守っていた洞窟の中を確認すると、行方不明だった兵士らしき者達を発見できた。小隊長は多少は戦力になるようだが、魔域や洞窟の奥へ連れて行くのは流石に鬼畜がすぎるだろう。一旦野営地へ彼らを連れて行くことにする。


 5のマスは魔神と遭遇しやすい、という話があったので、4→2→1のルートで帰還する。道中で一回、魔神の小集団をボコして〈アビスシャード〉と〈悪魔の血〉を拝借。シャードが3個貯まったので、そのうち〈アラミドコート〉を強化しよう。

 そうして二十八日目の夜、兵士たちを無事に送り届ける。報酬を貰って、ついでに就寝。翌日昼に2のマス、夜に4のマスへ移動して、いざ洞窟の奥へ───といったところで中断。次回、『永劫の眠りに就きし者』から。



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 敵が強いなら、レベルを上げてブレスカで殴ればいい。

 とはいえ、これが通用するのは物理攻撃しか持たない相手や格下だけだ。アラクルーデルハンターの様な、純粋なフィジカルエリート相手にこれが出来るようになるには、まだまだ回避力が足りない。

 ……うーん。フェアテ、いつ上げればいいんだろう。パーティプレイなら、各人ひたすら戦闘技能を伸ばしていく、というのもアリなんだが。

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