その“アイ”の先に思い描くもの

付き合って、同棲して、そしたらきっとほとんどの人はその先に結婚を思い描くのだろう。

生涯その人と添い遂げることや子どもをつくって家庭を築くことを当たり前のように想像するのだと思う。

私の今の状況も、まさにそうだ。

結婚を思い描く頃に差し掛かっている。

付き合って6年、同棲して4年。

4年も同棲していれば、周りは結婚するものだろうと思う。

お互いの家族も期待して、お互いもなんとなく意識して…。

だけど、私は思うのだ。

結婚して何が変わるのだろうと。

もちろん、戸籍上のことや税金や雇用に関することで変化があるのはわかる。

社会的にも同一世帯のものとして、お互いもしもの時には真っ先に連絡が受けられるのだろう。

そうではなくて、結婚することによって私たちの関係性はどう変わるのだろうかと思うのだ。

結婚という形式を経なくても、私は変わらず彼女と今後も一緒にいたいと思っているのだ。

今は同棲という形だから、それぞれが一個人として確立しつつもお互いに支え合い補い合い成り立っているのだ。

それが結婚となると、なぜだか急に夫として、妻として、はたまた父親として、母親として、役割分担をされてしまうような気がするのだ。

私は彼女を一個人として尊重しているし、彼女も私を一個人として尊重してくれている。

これが大変居心地がいいのだ。

結婚という形式を経ることで、変わってしまうことが恐ろしいのだ。

私たち自身に変えるつもりがなくても、社会は未だ夫として、妻としてというものを要求してくる。

そう考えると、今のままでもいいのではないかと思ってしまう。

私たちの望むままの関係で私は彼女といたいのだ。

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