“アイ”歌

あなたに出逢えてよかった

あなたに出逢えたから

暗い夜道も怖くなくなった

あなたに出逢えたから

温もりを知ることができた

だけど だけどね

あなたに出逢わなければ

こんなに苦しい思いをしなかった

あなたに出逢わなければ

こんなに悲しい思いをしなかった

あなたに出逢わなければよかったって

後悔するほどに出逢えてよかったって

どうしても思ってしまうよ

今までありがとう


そんな歌を残して、ある日君はいなくなった。

理由も教えてくれなかった。

君がいなくなった日は、突然の事でただ驚くことしかできなかった。

少しずつ日を追うごとに君がいない実感が湧いてきて、それから理由を考えた。

だけど、どれだけ考えても、いなくなった理由はわからなかった。

僕は、穏やかで幸せな日々がこれからも続いていくんだと思っていた。

僕が幸せだと思っていた陰で、君は苦しんでいたの?

幸せなのは僕だけで、君は幸せではなかったの?

僕が何か嫌なことをしてしまったの?

何がいけなかったの?

今となっては、君に答えを聞くことも出来なくて、ただただ繰り返し、君が残したこの歌を聴いている。

どんな気持ちで君はこの歌を作って、この歌だけを残していなくなったの?

きっと、この哀歌だけが君の本当の心を知っているんだろう。

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