第7話 エピローグ
「お父さん。花火しようよ」
小学生くらいの子供が俺のところに
やってきた。
「いいよ」
100均で買ってきた手持ち花火で遊んでいた。
「うわーすげー」
火をつけるとすぐに赤く青く燃える
花火を見て感動していた。
30分ぐらい遊んだだろう。
「もう残ってないね」
俺がその手持ち花火の袋を見ると
線香花火だけ残っていた。
「まだ、線香花火残っとるよ」
「線香花火って地味で面白くないよ」
『えー。線香花火って地味じゃない?』
「いや、分かってないな。
線香花火ってすごいんだよ。
僅か数十秒なのに、最後の1秒まで光り輝き、
俺たちを笑顔にしてくれる。
お前も線香花火のように輝いてみろよ」
「お父さん。やってみるよ」
線香花火に火をつけた。
僅か数秒だったが燃えて落ちた。
「線香花火って派手だね」
「だろ?」
お前も天国で見てんだろ。
お前のあの時の歌を俺は今でも思い出すよ。
線香花火は激しく燃えていた。
夜空に輝く線香花火 緑のキツネ @midori-myfriend
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