第6話

んん?たしかおれは......そうだ進化をしてそのまま……

寝てしまうなんて、先に教えて欲しいな。

下手したら進化中に喰われてた、なんてことになりかねない。次からは注意しよう。

 

 さて、起きてすぐに気づいたことがベビィバードのときと比べて明らかに視点が高くなっているところだ。

 そして自分の体を見てみると体色が薄い緑色になっている。

 では早速ステータスを見てみよう


ステータスオープン!





個体名: 未定

種族: リトルウインドバード

年齢: 0

Lv : 1/10

HP :24/24

MP:25/25

攻撃:20

防御:15

俊敏:28

スキル:言語理解、鑑定、成長、魔力感知、魔力操作Lv.極、精密魔力操作Lv.1、飛行Lv3、くちばしアタックLv3

鋭化Lv.1

称号:転生者、早すぎる者





 ええっと......おお! すげぇ! 色々上がってる!

 

 やはりここは流石というべきか、俊敏の数値が他の数値と比べてぶっちぎりに高いな。

 ……それと比べて防御はだいぶ低いな。これは将来は紙装甲の予感がするな。

 

 あとは飛行のスキルレベルが上がっているのは嬉しいな。ベビィバードのときは羽を動かしても飛べなかったからな。

……ちょっと飛んでみよう。


バサバサッ


 俺は羽を動かした。


「ピピィ!」(おお!)

 

 すげぇ! 

 

 飛んでる! 

 

 なんだか泳ぐ時に水を掴むのと同じように、空気を掴んでいる感覚だ。

 そして景色がぜんぜん違う。今までは土や草ばかりが邪魔して近くしか見えていなかったが今は違う。

障害物などは一つもないから遠くまで見える。すごい、世界が広くなったみたいだ。

 

 前に飛んで見る。


 パタパタッ


 うおっ! 

思ったより早く進むな。だが風を切る感じがしてすごい爽快感だ!


ヒューン! パタパタ


ふぅー! 

気持ちいい!

 





 なんだかんだ5分は飛んでいた。かなり疲れた。はしゃぎすぎたな。

あぁ、疲れた。

 

 そういえばまだ鋭化は見ていなかったな。

 鑑定!


鋭化〜一時的に風の刃を自分にまとわせる初歩的な風魔法。MPを消費して発動する。


 ほぉーなるほど。このスキルって風魔法なんだ。初めてのMPを使うスキルだな。

ちょっと使ってみよう......


「ピ!」(鋭化!)


ブゥゥン

 

 わずかに風の音がしたのと一緒に羽が薄い緑色の光を淡くまとった。

 それと同時に俺の体からなにかが抜けていく。

ステータスを確認してみると確かにMPが減っていた。


それにしても光る羽って......なんかかっけぇw

 








 それからしばらく実験してみたところこんなことがわかった。


1、発動するときにMPを3消費する

2、発動してからはMPを徐々に消費する。だいたい5秒にMPを1消費していた。


 こんなところだ。嬉しいことに実験中に鋭化のレベルがひとつ上がって2になった。


 よし、色々あったが腹が減ったから食料をさがしにいくとするか。

鳥の飯ってなんだ?虫ときのみか?

まぁ、元人間として虫は食べたくないから、きのみを探そう。

 きのみは地面に落ちているか、木に実っているだろう。

オオカミとかだったら地面を探すほうが楽だろうが、俺は鳥なので見つけやすいところは木だ。

 ということで、何か嫌な予感がするが、きのみ探しの旅へ出発進行だ!


パタパタパタパタパタ!

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