舞台裏には楽屋オチ ※別視点

「……はあー。さっきのはヤバかった。腹筋死ぬかと思ったわ」


「お前、プルプル震えてたろうが。いつ噴き出すかと、こっちがひやひやしたわ」


「いやー、今日も期待を裏切らないわ、ちびワンコ。

 見たか、言い切った後のフンス顔。あれ、『やった、噛まなかった!』って絶対得意がってたぞ。

 しかもその後、飼い主チラ見して『どう?どう?』ってしたのにしょんぼり顔だったから『あちゃ~』ってなってて……ダメだ、よだれでる」


 「なんで涎たれんだよ!?お前、もともと変だったけど、最近ますますおかしいぞ」

 

 「ああ?婚約者のしょんぼり顔に鼻息荒くなってたド変態に言われたくねーわ」

 

 「いや、変態ってほどじゃないだろ……男の微妙な心理っていうか……恋の駆け引きの手ごたえっていうか……」

 

 「そう思ってんの、お前だけだよね?むこうからしたら、お前ってただの浮気者だよね?そのうち、刺されそ☆」

 

 「誰のせいだよ!?ねえ、お前のこと護るためにこうなってんだよね!?どっちかというと俺は被害者だよね!?」


 「お姫様のピンチを救うのは、王子様ってきまってるのよ☆」

 

 「こんな無駄にイケボのお姫様なんかヤダよ!本当にこれで誰にもバレてないのかよ!?みんな集団催眠かなんかにかかってんじゃないのか!?」


 「幻術☆にきまってるじゃない♡」


 「マジか……」

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