第11話:旅行

そうしてドライブ+宿泊旅が始まった。

季節は夏に入ったばかり。

車の中で流している曲は今はゆずだ。

広樹の「ドライブの時はこの曲だろ。」と独断と偏見で決まった。

他の2人共ゆずの曲は好きだ。

いちごさんなんて「ゆずのない夏なんておかしい。」とまで言っている。

3人共知っているし3人を結ぶ共通点の一つである。

車の中で大合唱だ。

「テンソン高!」誰かが言った。


1時間ぐらい歌っただろうか。

だいぶおとなしくなってきた。

そして思い出話、語り合い大会になった。

広樹はあんまり喋らなかった。

ほとんど2人の会話になっていた。

広樹はのんびりその話を楽しそうに聞いていた。

広樹は本当に良いやつだった。


今はAQUAの曲が流れている。

どこぞの国のまさにPOPと言える曲である。

曲は広樹に任せている。

しかし良い曲を知っているなとつくづく思う。

まあ、親友だというのもあるが。


それから私は2時間ぐらい寝た。

起きてみるとフェリー乗り場だった。

車ごと北海道に行くらしい。

それから2時間、部屋でくつろいだ。

さすがに広樹は疲れていたみたいだ。

乗船後、すぐに寝てしまった。

なのでロビーで2人、喋っていた。

そしてしばしの沈黙。

少し外を見ながらボーっとしてると、「にょりーっす。」広樹が来た。

「何だその挨拶(笑)」3人笑った。

広樹はいつもそうだ。

周りを明るくする、すごく気を使ってくれる人だ。

こんな良い友達を持った私は幸せだ。

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