第4話 少女

 

 城壁内は貴族が来るような華やかな町ではなく工場のようで少し埃やさびがあり裏路地のような狭い通路ばかりの道が多かった。どこを見てもお店のような看板などなく、あるのは初見に不親切な区域番号の看板のみ。迷路の様で何回か同じ道を通っているような気がするし、しない気もする。


「ここはどこの国の都市なんだ。日本語を話しているけど、どう見ても日本の雰囲気じゃないんだよなあ。いつの間にか日本語が世界共通語になったのか?英語があるからわざわざそんなことする必要なんてないしな。取り敢えず本だな。図書館みたいなのがあればいいけど」


 区域を分けてるのだとすれば西のここは工業区域で貴族、商業区域は東側だろうか、となると図書館は東の方に行けばたぶんあるが先のあれだとどう考えても行っていい雰囲気ではないんだよなあ。さてどうしたものか。


 そう歩いていると工場区域を抜けたのか少し開けた場所に出る。そこは工場区域とは全く違う雰囲気の場所だった。先程まで生き生きと働いていた人たちがいたのにここにいる人間は全く別のようだった。

 あるものはもうこの世の全てが終わったかのような死んだような顔をしてあるもの達は行き倒れでもしているようにボロボロの服装で空き瓶や何かを片手に座り込んでいた。アットホームな職場は何処にと思ったがここにいる人達は皆何日着続けているか分からないような違う服装や格好をしていた。中には刺青をしていたものまで。確か工業区域の門に行く前にもう一つ門があったからここはまた別の区域なのか。となるとここは一体…。


 と再びまた少し開けたところに出ると如何にも場違いの感じの人たちがいた。

 あれは丁半博打をしているのだろうか。

 御座を引いて小さな正四角形の畳を挟み、先ほどまでのファンタジー感は何処にという真っ黒なスーツとサングラスをかけたガタイのいい男の二人が立つ前に座る着物姿で両肩をはだけさせ、さらしを巻いた左腕のない隻腕の如何にもという女賭博師の恰好をした二十代くらいの女と天に祈りをささげるよう跪き丸くうつむいている男の前に十代中頃の白みがかったブラウン色の髪の毛、何故か小汚い頭巾の様な物を羽織っているが上品な服装が見える少女がいた。


 女賭博師の表情はプロなのだろうかとも思える余裕あるポーカーフェイスに対し少女は後はもうないという必死な表情で彼女の後ろで祈り続ける男はすごく震えていた。

 だが少し疑問だった。それは賭博、ギャンブルを行うにあたってあるはずのお金、チップらしきものが彼女らの前になかった。場を見ればどちらが勝っているか分からないが彼女らの顔を見れば戦況は明らかだろう。


「さて、もうそろそろいいかいお嬢さん。あと二勝負…さっさと終わらせて締めようじゃないか」


 そう女賭博師が片腕で二つのサイと笊を器用に持ち少女に声を掛ける。


「わ、分かりました」


 胸元の服を片手を握り深い深呼吸で自身を落ち着かせて覚悟が決まったのか勝負師のような集中したような真剣な目になる。

 だが彼女のその手は少し震えているのが見える。


「じゃあ、次行こうか第四勝負」


 そう女賭博師が言うなり器用に持った笊を空に投げ彼女の目線の高さに落ちてくる辺りで真横から二つのサイの目を見せながら綺麗に笊の中に放り込み勢いのまま笊を掴みサイがこぼれないように真っ直ぐ笊を盆布の上に置いて片腕をひざ元に置いた。

 片腕というのもあってか普通の丁半賭博とはやり方が違うようだ。


 それを見ていてかは分からないが不思議とそのサイに目が惹き付けられ勝手に思考が回った。


「さあ丁か半かどっちにするんだい」


 さてあの少女はどちらにかけるのだろうか。結構真剣な表情だしそれなりにこういうのをやっているのだろう。あと二勝負ともう直ぐ終わるそうだし最後まで眺めることにした。


「うう~ちょ、い、いや半!」


 関係ないけど見ているついでだし丁にかけようかな。


「半でいいんだね。じゃあ開けるよ」


 お願いします。そう少女の口がぼそりと呟いているように見えた。まさかとは思うが彼女、勘で勝負に行ってないか…。


 女賭博師が笊の先を掴みゆっくりと上げてサイの目を見せる。


「出目はニロクの丁」


「そ、そんな…」


 弱々しく唸る男。少女は落胆するがまだあきらめていな顔をしている。あと一勝負あるにはあるが、それでも少女からはまるで勝てる気配を感じないそれほど流れが見えず萎縮しきっている。流石に勝負の神は少女を見捨てただろうか。いや、まだそれは分からないか。


「さて、最後行こうか」


「お、お願いします」


 先ほどは深呼吸をしてから勝負に出ていたのに今回はしていない。余裕のない焦りからか忘れているのだろう。


 女賭博師が再びサイを投げ振るい降ろす。その様子を虚ろな目で少女が眺める。


「さあ、どっちだい」


 少女は必死に考える。いやあれは…。


「考えるふりをして時間稼ぎするのはやめな。確率は二分の一なんだ、さっさと決めないのなら制限時間かけるよ」


「…」


 少女は既に笊を見ていなかった。視線の先にあったのは無意識に作ったであろう自身の祈りの手。彼女は既にプレッシャーの重圧に押しつぶされているようだ。

 だが一体何があの少女のプレッシャーに…。何をかけて勝負しているのだろうか。


「あと五秒待つそれまでにどちらにもかけないのなら強制負けにするよ」


 しびれを切らした女賭博師が少女に声をかけるも聞こえていないのか少女の反応はない。


「5…4…」


 そんなことはお構いなしにと無慈悲なカウントダウンを始める。


「3…2…い」


「ちょ、ちょう」


 弱々しいながらも震えた声で賭けの答えを少女は出す。

 お…っと少女のその賭けの答えについ反応して小さく声が漏れてしまった。それが聞こえたのか女賭博師は視線だけでこちらを一瞬見た。


「ふ~ん。次は丁でいいんだね」


「…」


 少女はその声が聞こえていないのかじっと祈り続けていた。

 ダメだ完全に戦意喪失してしまって聞こえてなさそうだな。だけど勝利の神様はいたみたいかな…と思いつつ結果を待つ。


「では、開けるよ」


「…」


 少女は祈りつつ視線をサイの方向に男は未だ地面に頭をこすり付け祈るだけ。そしてとうとう最後の出目が露になる。


「出目はイチニの半。あんたの負けだよ」


「そんな…」


 完全に終わったそう体の力が抜けるように肩を落とす少女。男は泣き始めたのか少し大きく唸り泣き始める。


「おい、そいつら連れていくよ」


「「はい」」


 女賭博師が首をくいっと動かし合図するなり後ろの男たちが少女と男を連れていこうとし女賭博師は立ち上がろうとする時、


「何を賭けてたのかは知らないけど、私とも一勝負しない?」


 そう女賭博師の前に座り勝負を持ち掛ける。


「はあ~…あんたは何が欲しいんだい」


 女賭博師は頭を搔きながらめんどそうにも取り敢えず話は聞いてくれるそうで問い返してきた。


「そうだな。その二人の負けの帳消しかな」


「話にならんな。ガキのお守りをする気はない。ガキは大人しく家でママの手伝いでもしてな」


 と女賭博師は立上り去ろうとする。


「まあ、待ってよ。単純に勝負して私が勝ったんじゃ割に合わないんだろう?だから私は一つ枷をつけるよ」


 そういうと女賭博師は立ち止まる。


「へえ、もう勝つ気満々か…どんな枷を付けるんだい」


「私が当てるのは丁か半かじゃない…出目そのもの」


「21分の1を当てるってかい?」


「ああ」


「くくく、ふははは、どこにそんな自信があるのかは知らないが。いいね面白い、やろうじゃないか」


 女賭博師は再び座布団の上に胡坐をかいて座り鋭い上目に途轍もない覇気を感じ体や服がチリついた気がする。


「さてお前さんが勝てば二人の負けの帳消し。だがお前さんが負けた時どうするかだ。お前さん今一体何を持っているんだい」


 私は両手を挙げて言う。


「この通り無一文で持ち物と言えば身に付けているこの服だけだろうか」


「ははは、いいねいい。ほんとに面白いガキだ。そうか、なら君が勝てば更に十…いや二十万やろう」


 二十万…約一か月分の給料くらいだろうかまあ、個々の国の通貨かは分からないから何ともだけど。さて何を差し出せと言われるのだろうかな…正直聞きたくないのだが。


「で、私が負けたら?」


「お前さん利き手はどっちだい?」


「利き手?多分右かな」


「じゃあ、これをもらう」


 そう女賭博師は右親指で自身の左肩をトントンと差す。


「左肩?肩をくり抜くのか」


「まさか、そんなわけないだろう…。おい」


「へい」


 と後ろの男に合図を送るとどこからか刀を差し出すなり女賭博師は柄を握り勢い良くその刃を振り抜く。そして私の左肩の寸前で止める。


「左腕一本だ。私と同じような目にあってもらおうか」


 如何にもヤッさんの姐さんって格好は建じゃないってことか…にしても指詰めじゃなく腕詰めか。なかなかにお重いな。


「麻酔とかは」


「そんなものするわけないだろう」


「分かった。負けたらこの腕やるよ」


 その平然とした受け答え少し驚きながらも準備を進める。


「じゃあ、始めようか負けの帳消しと、腕をかけたギャンブルを」


 そうして女賭博師はサイを振り上げた。




 ■■■




 気がつくと真っ白な机の上に無造作に散らばる大量のカードが目に映っていた。


 あれ…さっきまで知らない国で…そう丁半賭博を始めようとしていたのに…。あれは夢だったのだろうか。いやこの感覚は…


「どうしたんだい?そうやって上がり札を眺めていて。クロが見るべきはこっちだろう」


 そう声が聞こえる方を見ると真っ白の長い髪の女性が裏向きに二枚のカードを差し出していた。あの夢の女性で相変わらず顔は見えない。彼女と私は今ババ抜きをしている最中だった。


 クロ?それが私の名前なのか。


 だけど上がり札にババのカードがある、そして机の上に伏せられた一枚のカードも見える。となるとこれはババ二枚を入れてそれ以外の何かのカードを一枚抜いたジジ抜きのようだ。

 私は彼女の様子をうかがいながらカードをゆっくりどちらにしようかと伸ばしていた。だが彼女のポーカーフェイスというもので変化を感じない。まあ、彼女の顔が見えない時点でポーカーフェイスのくそもないのかもしれえないのだが。

 そうして諦めてカードを引く。引いたのは上がることのできない外れ札。

 まあ、二人でやっているジジ抜きのジジとなるカードは上がり札を眺めていれば見れば分かることだったなと。そうしてカードを後ろに隠してどちらがジジのカードか彼女にわからないようにシャッフルし彼女の前に差し出し彼女が選ぶように指を右往左往して揺さぶりをかけてこちらの様子を伺う。


「やはりだんだんやっていると身につくものだねポーカーフェイスは全く動じない。少し前までは全然できていなかったというのに」


「毎日十何回とやってれば嫌でも身につく今日はこれで32回目だしな」


「32?そんなにもやっていたか。にしてもよく数えているね」


「0勝524負け…とうに悔しさとかもうないけど。もうそろそろ大人らしく勝ちを譲ってくれてもいいんだけど」


「いやいや、実力で勝ってこそだよ。っと、はい上がりっと。やった~また勝った~」


 そう到底大人姿とは思えない子供のように勝ちを喜ぶ彼女を私は何時ものように眺めるのだが、今回は違った。


「なあ、ポーカーフェイスって意味あるのか?結局二択を選ぶんだから運任せでも勝とうと思えば勝てるだろう」


「う~ん、確かに運どうこうを言われると何も言えないのだけど、勝負において運を語るのはいいがそれは未熟者の考えだよ。運ではなく実力であると考えないといけないんだよ」


「って言うが―――。最後運で選んだんじゃないのか?」


「何を言っているんだい。ちゃんとわかったうえで引いてるよ」


「な、さっきポーカーフェイスが出来てるって喋ってただろう。だから最後どちらにしようかなみたいに適当に選んだんじゃ…」


「ふふふ、確かにクロの言う通り君のポーカーフェイスは出来ていると私は言ったけど、それは表面的なポーカーフェイスだよ」


「表面?」


「そ」


「それって一体どういう…」


「そこから先は君が考えることだよ。言ったろう、私は気まぐれにヒントは与えるが答えは教えないと…まあ、さっきのが答えを言っているもんなんだけどね」


「…?」


「ささ、お腹空いてきたねカードを片付けてご飯にでもしようよ」


「意地悪だな」


「意地悪だとも」


 そう彼女の顔は見えないがとてもよい笑顔を私に向けていた。これはそんな記憶だった気がする。




 ■■■




 目を開くと見慣れない天井が見えた。

 眠りを邪魔しない程度の薄明るい黄色の明かりを灯す上品な電灯。その明かりの色に染まるとても広い天井。フカフカと温かく最高の眠りを再び誘う布団がまた心地良い。

 ああ、まだ夢の中か…いちいち別の夢を見せなくてもいいだろうに。それもこんな全く記憶にも見覚えのない夢なんて。

 そう再び眠りにつこうとする。


「起きたのならちゃんと起きてください」


 声は聞いたことある気がするが知らない人間の声だった。全くどうでもよい夢を見せる。はあ、早く目覚めないものだろうかと寝返りをする。


「も~起きたのなら早く起きなさいよ」


 そう再び声がしながら大きく体を揺らされる。

 ああ、この感覚は現実か。なら起きよう。

 そう、揺らされながらもゆっくりと体を起き上がらせると不意におでこから何か落ちる。それは濡れたタオルだろうか。そしてそのまま視線を動かすと揺らしていたであろう声の主が右側に座っていた。

 それは記憶にあるブラウンの髪色だが、見た覚えない上品な服装…いや寝間着だろうか。そんな服装の少女が今なお私の体に触れてそこに座っていた。

 じっと彼女を見ていると目が合うなり彼女は少し恥ずかしそうに、慌ただしくいそいそと私から手を話して腕組をしてそっぽを向く。


「そのさっきのことは感謝するわ」


「さっき?あれ…その前にここは何処で何で私は寝てたんだ」


「覚えてないの?それは――」


 と彼女が話し出そうとするとそれを遮るように二人のお腹が同時になる。私はまだ寝ぼけていたのがあったために恥ずかしさみたいなものはなかったが彼女はとても恥ずかしそうに頬を赤くしていた。状況を見るにずっと付きっきりで看病でもしていてくれたのだろうか…。とてもいい娘そうだ。


「んん、その…お食事を取りながら話をしましょうか」


 恥ずかしさからか弱々しく可愛らしい感じにそう言った。


 彼女は私と同じように一人で今日この国に来たばかりらしい。いや、同じではないか。

 ここは彼女の家ではなく招待状をもらって案内されたホテルだそうだ。

 上品な服装だったからそんなかんじの人かとは思ったが、招待されるほどの上の階級の人だったのか。にしてもあんな人達に絡まれるような場所によく家族は一人でいくことを許したな…。と無暗に無関係の人間が家庭の事を聞くのはあまり良くない気がして聞かないことにする。


 ホテルのルームサービスというものだろうか先ほどの少女が何やら電話した後にお風呂の場所に案内された。

 確かに少々体が匂う…体臭ではなく香水とか洞窟でのあの臭いが微かに混ざってこびりついている。あと結構歩いたから不潔ではあるか。それに汗を流したかったしな。

 部屋もそうだったがバスルームもすごかった。さすがは高級ホテル?スイートルームというものだろうか。そういうのは初めてだからよく分からないけど、とにかくすごかった。

 部屋並みに広い空間、円形の浴槽に意味の分からないライトがついていてマッサージ効果があるジェットバスというものまであった。そして意味あるのか分からないガラス張りのやつは置いといて窓から見える夜景というものはとても綺麗なものだった。おそらくここは貴族区域なのだろうか。まあその話はあとで聞くとしよう。

 今はとりあえず。この極楽を…。と眠りそうな所を目元を隠しながら先ほどの少女が「寝ないでください」と起こしに来た。

 感がいいな彼女は、と思いながらさっさと出ることにする。


 それにしてもこの洗濯機みたいなものは凄いな。洗濯と乾燥を入っている間に終わらせるなんて。まだ三十分と経っていないというのにと無駄に感心してしまった。

 そして洗面所の鏡でようやく自分の容姿を確認した。歳は先程の少女と同い年か少し幼いだろうか、身長は若干彼女より少し低い程度。肌は結構色白だな。夢の彼女ほどではないが。長く真っ黒な髪と赤黒い真紅の瞳。そして何故か触れると落ち着く左の首元には大きな傷の跡が残っていた。こんな傷、普通悪い印象のはずなのに何んで触れると落ち着くのだろうか…まあそれも後々思い出せるだろう。


 風呂から上がり部屋に入ると少女が椅子に座っており、彼女の前には如何にも高級そうな盛り付けをされた料理が並んでいた。そして彼女は我慢できなかったのか先に食べておりこちらに気づくとそっぽを向いて「すみません。先に頂いていてしまいました。貴方もどうぞ」というので有難く、その料理をいただくとする。

 今までに食べたことのないその味とその丁寧な盛り付けの意味を考えながら堪能していると、


「そう言えば自己紹介がまだでしたね。私の名前はメア…そうメアですわ」


 そうなにか濁すように言う彼女。苗字は言えない感じだろうか。にしてもメアって外国の名前ぽくて日本人じゃないのに日本語ペラペラだな~。いままであった人たちもそうなのだが。


「で、あなたの名前は」


「ああ、そうだった。そうだな…クロでいいよ」


 自分の名前。まだちゃんと思い出せてはいないが夢の彼女がそう呼んでいたからそうなのだろう。にしても如何にも髪の色で付けられたような安直な呼び方だったな。


「そう、クロですか。先程クロはまだ寝ぼけていたようなのでもう一度言わせて頂きますと。その、ありがとうございました」


「あ~いやいや、問題ないよ。というよりあの後何があって私はここにいるんだ?」


「それは――」


 そして女賭博師と私との勝負の話を始めたのを聞いて段々と思い出してきた。

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