第153話153「ミッション:A級ダンジョンで高純度魔石を採取せよ!〜その3〜」
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「異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜」
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——A級ダンジョン『Aー25』/一階層
「えーと、じゃあ『A−25』のダンジョンの情報だけど⋯⋯」
そう言って、レコが『A−25』の説明を始めた。
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【A級ダンジョン『Aー25』】
・踏破済みダンジョン
・最下層:25階層
・ダンジョンギミック:なし
・ダンジョンボス:なし
・出現魔獣ランク:A〜Cランク/Cランク魔獣出現多め/最下層はA・Bランク魔獣のみ出現(Bランク魔獣多め)
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「つまり⋯⋯⋯⋯どういうことだってばよ!」
「ふぉふぉふぉ! まあ、ざっくり言うと
「「「「「ざっくりしすぎだ(です)っ!!!!」」」」」
そんな『ざっくり学園長』への総ツッコミを合図に、
ドン!
「ふぉっふぉっ!! ワシがぁぁーー最下層一番乗りじゃぁぁぁ〜〜〜っ!!!!」
学園長が鬼のようなスタートダッシュをかました。
「ちょ!? が、学園長っ!」
「あ、学園長⋯⋯卑怯」
「が、学園長に続けぇぇ〜〜〜!!!!」
学園長のスタートダッシュを皮切りに、俺たちもまた一斉に最下層へと駆け出した。
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俺たちはダンジョンに入って一時間ほどで最下層へと到着。最下層までC〜Bクラス魔獣が出てきたが
ちなみに、最初不安がっていたザックだったが、いざ実戦に臨むと、
「え? え? Bクラス魔獣って⋯⋯⋯⋯この
と、『これまでの自分の強さ』と、ここ一ヶ月で急成長した『今の自分の強さ』との『ギャップ』に戸惑っていた。⋯⋯無理もない。
しかし、しばらくするとそのギャップにも慣れ、今では『強くなった現実』を受け入れている様子。⋯⋯ただ、まだ想像の何倍も強くなった自分にまだ戸惑っているようだ。⋯⋯
ちなみに『カイト式魔力コントロール』をまだ習得していないドレイク、リリアナ、サラたちは見学をしているが、
「う、嘘だろ? Cクラス魔獣でさえ、一回生の俺たちでは倒せないレベルの強さのはずなのに⋯⋯」
「む、無双してますにゃ⋯⋯。Cクラス魔獣どころかBクラス魔獣相手に、みんな、めちゃめちゃ無双してますにゃ⋯⋯」
「デ、デタラメよ⋯⋯こんな強さ⋯⋯。すでに三回生より強いんじゃ⋯⋯」
三人とも、みんなの強さにただただ呆れていた。
まあ、いずれ君たちもそうなるので、今のうちから常識が壊れることに慣れてもらいましょうか。
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さて、今回のダンジョン『Aー25』には『ダンジョンボス』は存在しないので、最下層に着いた俺たちはすぐに『高純度魔石の鉱床探し』を開始。『魔石採取班』と『魔獣討伐班』に分かれて行動した。
ちなみに『魔獣討伐班』には学園長、レコ、リュウメイ、イグナス、ガス、ザックというメンツで構成。⋯⋯結果『過剰戦力』であったのは言うまでもない。
そんな中、『魔石採取班』が高純度魔石の鉱床をすぐに発見し、見事『高純度魔石』の採取に成功した。
「これは⋯⋯⋯⋯『Aカラット魔石』ね」
「Aカラット⋯⋯魔石?」
「魔石には『純度』っていうのがあるんだけど⋯⋯」
そう言って、レコが説明をしてくれた。
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【魔石の純度】
・魔石には純度があり、その純度が高ければ高いほど『高レベルの魔法効果』を収納できる
・純度の単位は『カラット』。最高純度が『Sカラット』となり、それから『S→A→B→C』と四段階で純度をランク付けしている
・Sカラット——超級魔法を含めたすべての魔法効果を収納可能
・Aカラット——一部の超級魔法を含めたすべての魔法効果を収納可能
・Bカラット——すべての中級魔法の魔法効果を収納可能
・Cカラット——すべての下級魔法の魔法効果を収納可能
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「今回のAカラットはかなり高純度の魔石よ。これくらいの魔石なら『超級魔法』でも収納可能ね。⋯⋯とは言っても、そんな『超級魔法』を収納することなんて生きててそうそうないけど⋯⋯」
「へ、へぇ〜、そうなんだ〜(棒)」
「⋯⋯⋯⋯カイト? そういえばあんた、教室で『今回、魔道具作りで高純度魔石が必要になりました』って、
「⋯⋯⋯⋯」
さて、どうしたものか?
このままレコに真実を告げたほうがいいものだろうか?
今回収納する魔法は『超級魔法』で、それは『俺』が作ったオリジナル魔法で、あと、それがいくつかある⋯⋯⋯⋯なんて言ったら「自重しろ」などと不本意なツッコミをいただきそうだ。
「「「「「自重しろっ!!!!」」」」」
なんと、心の声が漏れてたらしい。
ていうか、レコどころか、全員から総ツッコミを受けた。
あと、その中に学園長も含まれていたのが⋯⋯⋯⋯何かショックだった。
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「⋯⋯最近、魔道具科にこもるようになって少し
「フッ⋯⋯それほどでも」
「(ドキッ!)ほ、褒めたわけでは⋯⋯ないっ!」
なーんだ、褒められたのかと思っちゃったー⋯⋯しょぼーん。
などと、レイアと戯れている横で、
「な〜にが『それほどでも』よ! バカじゃないの!? ていうか、あんた
「え? 別に
「あんたの『いつもどおり』は『自重しない』と同義だから。目立たないように行動するよう心がけなさいっ!」
「いや、別に目立ちたいわけじゃないよ? ただ、気づいたら『悪目立ちしている』だけで⋯⋯」
「なお悪いわ! とにかく、これ以上目立たないようにしなさいよね!⋯⋯アルフレッド団長がその辺、だいぶ心配していたからね」
「え? アルフレッド団長が?」
「⋯⋯あんたの情報は、すべて団長の娘さんから筒抜けよ」
「あ!⋯⋯⋯⋯セイラか」
「娘から話を聞いたアルフレッド団長は、次の日からずいぶん顔色が悪かったわよ? 何かあったのかな〜って、ちょっと気にはなっていたけど⋯⋯⋯⋯
「人聞きの悪い。俺は『
「⋯⋯⋯⋯はぁぁぁぁ〜〜〜。まあ、いいわ。とにかく、あまり目立ちすぎないようにね? 目立っていいことなんて何もないんだから」
「ん? どういうこと?」
「もう遅いかもだけど⋯⋯今の現政権をひっくり返そうとしている輩がいて、そいつらから目をつけられると危険⋯⋯ってことよ」
「目をつけられる? 目をつけられたらどうなるんだ?」
「暗殺対象として狙われるってことよ」
「暗殺っ?!」
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