第152話152「ミッション:A級ダンジョンで高純度魔石を採取せよ!〜その2〜」
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「異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜」
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レイアの異様なやる気に圧倒されていると、横から学園長も、
「ふむ、レイア姫様の心意気や良し。ワシも負けてはおらんぞ?」
と、すでに臨戦態勢が整っている様子。
「ふぉふぉふぉ⋯⋯ちなみにワシだけではないようじゃぞ? ほれ、他の生徒たちも見てみい⋯⋯」
そう言われて俺は他の生徒たちを見てみた。確かに、みんなこれからA級ダンジョンに入ることに『恐れている』というよりも『ワクワク』しているようだ。
「イグナス⋯⋯ダンジョンに入ったらどれだけ魔獣を倒したか勝負しねーか?」
「⋯⋯フン、望むところだ」
「俺も参加するぜ! 大会のあとからさらに魔力量が上がったんだ⋯⋯悪いですけど、ガス様とイグナスにも負けないぜ!」
「私も参加します。カートが最近調子こいているので黙らせようと思います」
「若っ! 私たちもその勝負、参戦しましょう!」
「あれ? ボクもいいの? カイト以外になら負けることないと思うんだけど?」
「「「「「良い度胸だ、リュウメイこのやろう〜っ!!!!」」」」」
ふむ、みんな元気そうで何より⋯⋯などと思っていると、
「ちょ、ちょっと待ってよ、みんなっ!!!!」
「ザック?」
すると、ザックから『物言い』が入った。
「み、みんな、おかしいよっ?! だって『A級ダンジョン』だよ?! 出現する魔獣の最低ランクが『Cランクから』なんだよ?! どうして、そんなピクニックにでも行くみたいなテンションになるんですか!」
「⋯⋯ザック。気持ちはわかるが正直⋯⋯⋯⋯
「え?」
「いえ、『え?』じゃねーよ、ザック! お前、大会終了後の自主練でイグナスやガスに迫るほどに魔力量が増加したじゃねーか?!」
「カ、カート様⋯⋯」
「ザッきゅんの成長速度はボクから見てもかなりすごいと思うよ? 正直、今のザッきゅんの魔力量で魔法発動したら、それを見た人は誰もが『上級貴族トップ勢の生徒』としか思えないだろうね。⋯⋯個人的にボクは、今でもザッきゅんが下級貴族だなんて信じられないからね?」
「リュ、リュウメイ様⋯⋯」
すげーな、ザッきゅん。リュウメイにそこまで言わせるほど成長著しいってわけか。⋯⋯今度、模擬戦やってみようかな?
「ふぉふぉふぉ⋯⋯。ザック君が不安がっているようじゃからワシから少しアドバイスをしてやろう。正直『カイト式魔力コントロール』を習得している生徒らの実力であれば『Cランク魔獣』など脅威にはならんぞ?」
「⋯⋯え?」
ザックが学園長の言葉に思わず唖然とする。
「『Bランク魔獣』あたりからは、個人によっては少々手こずるだろうが油断しなければ倒せるレベルじゃ。じゃが『Aランク魔獣』に至っては、一筋縄ではいかないし苦戦するじゃろう⋯⋯。じゃが、それでもチームを組んで連携しながら挑めば倒せるはずじゃ」
「そ、そんな⋯⋯そんなに俺たちって強くなったんですか!?⋯⋯正直、俺の常識では『Cランク魔獣』なんて倒せる気がしないのですが⋯⋯」
「ふぉふぉっ! 面白いことを言うっ!!」
「え?」
「いいかい、よく聞くんだぞ、ザック・カーマイン? さっきワシは『Aランク魔獣はチームを組んで連携すれば倒せる』と説明したが、それは、ここにいる学園騎士団の⋯⋯⋯⋯
「平均の⋯⋯話?」
「はっきり言おう⋯⋯。少なくとも団長のレイア姫様、リュウメイ、イグナス、ガス、そして⋯⋯『ザック・カーマイン』⋯⋯君も含めたこのメンツなら『単独でAランク魔獣を倒せる実力』じゃよ」
「え、ええっ?! お、おおお、俺がですかっ!?」
「たりめーだろっ?! 悔しいが、お前は俺たちの中で『トップ層』の実力者の一人じゃねーか! 言わせんなっ!!」
「カ、カート様⋯⋯」
「正直、俺はリュウメイ様以外に負けるなんてことあり得ないと思っていたが、二日前の模擬戦でザックに
「ウキョウ様⋯⋯」
「『様』はいらないって! たのむよ、ザック」
「あ、ごめん。ウ⋯⋯ウキョウ」
「そうそう! それそれ!」
ザックとウキョウが『
「ウキョウ! 貴様、『王太子の側近』のくせに品位が欠けているんじゃないか?」
おっとー! ここでイグイグの横槍がゲイ・ボルグ!
「何だよぉ〜イグナス、嫉妬か? 悪ぃ悪ぃ⋯⋯」
「し、ししし、嫉妬ちゃうわぁぁ〜〜〜っ!!!!」
おおっと、ここでウキョウのクリティカルカウンター! そして、イグイグ、まさかのキャラ崩壊レベルの絶叫!⋯⋯ていうか、ウキョウの奴、マジでイグナスの扱いに長けてるな。
とりあえず、学園長やウキョウのおかげでザックの不安は解消したようだ。⋯⋯よかった、よかった。
「では早速入るかの? 皆の者⋯⋯行くぞ」
「「「「「はい!」」」」」
かくして、俺たちはA級ダンジョン⋯⋯『A25』の中へと入っていった。
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