第137話137「第一級特別研究室と古代遺跡」
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「異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜」
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ちなみに、そんな彼女だが実は『魔法・魔道具業界』では
そんな、ソフィア・クインズベルという人は、クラリオン王国のみならず世界でも高く評価されている『魔法・魔道具研究の第一人者』の一人なのだそうだ。
しかも、彼女が『室長』をしている『第一級特別研究室』⋯⋯通称:『ダイイチ』は、クラリオン王国内でも、
極め付けは、彼女の
「なるほど⋯⋯
「??」
「あ、どうぞ、お構いなく」
「は、はあ⋯⋯」
そんなわけで、俺と『
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さっきまでいた『統括長室』を出た後、俺はソフィアの案内の元、後ろからついていく。すると、
「え? あ、あの、ソフィアさん?」
ソフィアが突然『用具室』という名札がついた部屋へと入っていく。
「大丈夫ですよ。さ、入って」
「は、はあ⋯⋯」
俺はそう言われて『用具室』に入る。すると、そこには⋯⋯⋯⋯想像通り、モップやほうきなどの掃除用具が乱雑に置かれていた。
「あ、あのー、こんなところに来て、何を?」
「はい! ここから『
「⋯⋯は? どうやって?」
ニコッ。
ソフィアが笑顔を見せた後、突然、左手で俺の手を握ってきた。
「(ドキ!)⋯⋯えっ?!」
ドキッとする俺だったが、ソフィアは特に気にせず、今度はスッとおもむろに右手を上にかざした。そして、
「⋯⋯こうやって」
「っ!?」
ズワァッ!
——ソフィアが右手を上にかざした瞬間、天井に直径二メートルほどの『魔法陣』が浮かび上がり、その魔法陣から俺とソフィアに光が走った。
「な、なんだ、これ⋯⋯はっ!?」
——全身が光に包まれた瞬間、俺とソフィアがその場から
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「ようこそ、カイト君! ここがクラリオン王国が誇る最先端魔法・魔道具研究の
さっきの『用具室』で『魔法陣』から出た光に包まれた俺とソフィア。そのあまりの眩しさに俺は思わず目を閉じる。そして、光が消えたのを感じた俺が目を開けると、そこは『巨大な空間』が広がっていた。
「な⋯⋯なんだ!? この施設は⋯⋯」
そこは
横はどのくらいあるかわからないが、少なくとも百メートル以上はありそうだ。しかし、それにも増して驚きだったのが、
「な、なんだ、この天井の⋯⋯高さは⋯⋯?」
そう、『天井の高さ』が
「すごいでしょ? 地面から天井までざっと
「も、もはや、研究室というより『ドーム型屋内運動場』って感じだな」
ちなみに、こんなにも天井が高い『
「さっき、『魔道具科』の統括長の部屋を出て『用具室』に行ったよね? ちなみに、あそこは三階になるんだけど、その三階の『用具室』には『転移陣』があってね⋯⋯。カイト君も見たでしょ?」
「あ、あの、天井に書いてあった『魔法陣』のこと?」
「そうそう。あれは『空間から空間へ移動する魔法陣』で、通称『転移陣』というものでね。その『転移陣』はこの『
「く、空間を移動する魔法陣⋯⋯『転移陣』っ?! そ、そんなものが⋯⋯」
まさか『転移陣』が、この世界に存在していたとは!
「あったらいいな〜」くらいには思っていたけど、あるのかよ! すげー!
俺は異世界で『転移陣』で移動するのも『異世界に転生したらやりたいことリスト』の一つだったので、
それにしても、『転移陣』での移動をした感想としては「何か光に包まれたとき、体がフワッと浮いたと思ったら移動してた」という感じだった。
例えるなら『高層ビルのエレベーターで上階から下階へ降りる時の
ちなみに、ソフィアに転移陣の移動の際のフワッと浮く感じの話をしたら、「ここは地下になるからたぶんそう感じたのかも。逆にここから『魔道具棟』へ戻るときは『体が引っ張られる感じ』になるよ」と言っていた。そう言われると、あながち俺の『エレベータ理論』はそこまで外していなかったのかもしれない。それにしても、
「こ、ここが地下だなんて⋯⋯信じられない」
「ちなみに、ここは階数でいうと地下10階くらいかな? 地上からおよそ100メートル下くらいになるよ」
「す、すごい⋯⋯」
この世界は『中世時代程度の生活水準』なだけに、
というのも、ここの天井や壁、柱などが、すべて⋯⋯⋯⋯
「コ、コンクリート! これって、まるで⋯⋯」
まるで⋯⋯⋯⋯俺のいた地球の『建築技術そのもの』じゃないか!?
「ん? なんだい?
「え? あ、いや、えーと⋯⋯と、特に、意味は⋯⋯」
俺はつい口走った『コンクリート』について聞かれた時、説明するのは『マズイ』と思ったので、何とかごまかした。
「あ、そ? ま、それにしても⋯⋯フフフ、良いリアクションをありがとう、カイト君。驚かした
「い、いやー、ビックリしました。⋯⋯すごい建物ですね。こんなの
この
「うん、うん、そうだろう、そうだろう⋯⋯。ちなみにこの施設ってね、実は⋯⋯⋯⋯『古代遺跡』なんだよ」
「え⋯⋯? こ、古代遺跡⋯⋯?」
「そう! この施設自体は何も手をつけていない。加工していない。今から遠い昔の⋯⋯古代に作られたこの空間を
バ、バカなっ!?
そ、そんなの⋯⋯それって⋯⋯、
「不思議だよね? どう見たって、今のボクたちの建築技術水準と比べても⋯⋯⋯⋯
「そ、そう⋯⋯ですね⋯⋯」
ソフィアのその感想はもっともだが、俺的にはそれ以上に⋯⋯⋯⋯
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現在、俺はソフィアさんの部屋⋯⋯『室長室』でお茶をしていた。というのも、
「ごめんなさいね、カイト君。ここの研究室で手伝いをしている
ソフィアさんが「もう少しでその子たちの授業が終わるから⋯⋯」ということで「それまでお茶をして待っていよう」ということになったのだ。
「あ、いえ、大丈夫です。それよりも、さっき言ってた『古代遺跡』の話⋯⋯面白かったです。もっと教えてください!」
俺は今日初めて聞いた、この『古代遺跡』の話をソフィアさんに色々教えて欲しいと懇願する。しかし、
「ごめんね。これは『
「そう⋯⋯なんですね⋯⋯」
俺ははっきりとがっかりした仕草を見せる。
「まあ、でもカイト君が『特殊な子』というのも『
「え? 俺が⋯⋯⋯⋯『
「あっ! やばっ! あ、あは、あはははははは⋯⋯⋯⋯今のは忘れて、ね!(テヘペロ)」
この、おっちょこちょいさんめ!
そんな可愛い『テヘペロ室長』と楽しい
「「「おつかれーっす!」」」
室長室の外から、数人の声が聞こえた。
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