第126話126「第二次モテキ到来?」
【新作はじめました】
「異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜」
https://kakuyomu.jp/works/16816927861126765264
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「おーい、カイトー!」
と、そこへレイアがドレイク・ガリウス、リリアナ・ハルカラニ、サラ・ウィンバードを連れてやってきた。
一回生Aクラス——勢揃いである。
「レイア」
「やはり、ここにいたか。学食に行くなら声くらいかけろ⋯⋯寂しいぞ!」
「え、あ、お、おう⋯⋯」
どうも、レイアが大会終了後から積極的だ。
まー、お互い『名前呼び』するようになって、気軽に接するようになったのが理由だと思うが。
「カイト様、サラ・ウィンバードですにゃ。昨日ぶりですにゃん」
「や、やあ、サラ・ウィンバード」
おお! 猫型獣人!
やはりいいな、『語尾にゃん』!
大会前までは、猫型獣人を隠していたサラだったが、大会後は本来の『語尾にゃん』に戻して喋るようになった。すごくいいと思います。
「
むぅ〜、か、可愛い。想像以上にいいな、『語尾にゃん』。
しかし、そこでフラッと『語尾にゃん』の軍門に下ってサラを妻として
頑張れ、俺!
「い、いや!? そ、その話は、ほら、無しになったし⋯⋯」
「大丈夫ですにゃ。私の中では『前向きな保留』で固定してますにゃん!」
「ま、前向きな⋯⋯保留⋯⋯」
なんというパワーワード。
すると、
「あんた、本当いい加減にしなさい! 言っときますけど、そのポジションは、わ・た・く・し! わたくしリリアナ・ハルカラニのボジションですわよ! あ、カイト様、ご機嫌麗しゅう〜!」
「う、麗しゅう〜⋯⋯」
「わたくし、カイト様の良き妻となるため、この『クラリオン学園騎士団』ではカイト様のベストパートナーとして支えて差し上げますわ!」
「お、おう⋯⋯」
桃色セミロングで、150センチと小柄なリリアナ・ハルカラニが、上目遣いで俺に好意を示すような仕草で微笑みかける。
かの『美少女家系』で有名な『ハルカラニ家』の三女にして、ハルカラニ家相伝魔法『
そんな天才美少女が俺に愛想を振りまくその姿は中々の『破壊力』で、ついフラフラッと
それにしても、この世界の『年齢』と『身体・精神の発育』って地球の
リリアナにしたって、150センチと小柄とはいえ、醸し出す『色気』は地球の『10歳』とは全然違う。ていうか、そもそも『10歳』で色気なんて出るとかないわっ!
精神的にも『地球の10歳』と違って
この辺を見ても、ここが異世界なんだなと『再認識』させられる。
「コラ、二人とも。カイトが困っているではないか!」
そこで、レイアが二人を
さすがレイアだ。クラリオン学園騎士団団長として早くも自覚して、
「
「⋯⋯」
むしろ、『所有権』を主張するとは⋯⋯。
それにしても、本当に大会終了後から俺⋯⋯⋯⋯モテてんじゃね?
俺の『モ・テ・キ』キターーーーーっ!
脳内でそんなことを叫び、一人『愉悦わっしょい』に震えている間に、レイアたちは食事を取りにこの場を後にしたのかいなくなっていた。⋯⋯一人を除いて。
「ん? き、君は⋯⋯」
「初めまして、カイト・シュタイナー。俺はガリウス家嫡男、ドレイク・ガリウスというものだ」
ドレイク・ガリウス⋯⋯⋯⋯たしか、予選三回戦でザックと引き分けた奴だったな。
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「ど、どうも。たしか、予選三回戦でザックと戦った上級貴族の⋯⋯」
「そうだ。だが昨日も話したが私のことも『ドレイク』と呼び捨てで構わないし、気さくに話してくれ」
ドレイクはカイトに向き合いながらそう告げる。⋯⋯が、顔はあまり柔和な感じではない。
「どういう風の吹き回しだ、ドレイク?」
「⋯⋯ガス」
ここで、ガスが間に入ってきた。
「ドレイク家といえば、家格を重んじる家だろ? それが下級貴族であるカイトに『呼び捨て』にしていいなんて随分な変わりようじゃねーか」
ガスは少し警戒しながら語気を強める。
「俺は自分の『信念』のもとに動いている」
「何?」
「カイト・シュタイナー⋯⋯」
「ん?」
「レイア姫様があれだけ心酔するのを初めて見た。お前が
すると、ドレイクもまた語気を強くしてそう告げる。
ん? レイア姫様?
どうして、ここでレイアの名前が出てくるんだ?
そう思った時、前にレイアがドレイクのことを話していたのを思い出した。たしか⋯⋯『実力は本物だが、相手に勝つまであきらめずに何度も挑戦してくるしつこい性格』って言ってたっけ? ということは、ドレイクはレイアが好きってことなのか?
「私はレイア姫様を心から尊敬している。レイア姫様のためなら命も惜しくない。ただ、そんな敬愛するレイア姫様がお前にあそこまで心酔しているのは正直驚いたが同時に興味が湧いた。だから、これから私はカイト、お前を側で見続ける!」
「はっ?! な、なんだよ、それ!」
「気にするな。別に何かするということではない。ただそばでカイト・シュタイナーがどれほどの男かを見るだけだ」
「は、はあ⋯⋯」
う〜む⋯⋯ドレイク・ガリウス、こいつマジで何が目的なのかわからん。
レイアのことが好きというのはわかったが、ただそれは恋愛の好きというより、尊敬のほう⋯⋯『敬愛』に近い感じだ。あと、すっごい真面目そう⋯⋯。
ま、まあ、悪い奴ではなさそうだからいいかな。
「よ、よくわからんがわかった。これから、よろしく⋯⋯」
「ああ、こちらこそ!」
そう言って、俺はドレイクと握手を交わした。
「へ〜、ドレイクが下級貴族に対して、ここまでするとはな⋯⋯」
ガスが素直に驚いた様子で呟く。
言われてみれば、確かにザックとの試合のとき、「下級貴族のくせに身分も
でも、今こうして話をすると、前とはだいぶ雰囲気が変わっている。ザックとの試合で何か心境の変化でもあったのか?
まあ、とりあえず『上級貴族』という身分を盾にして、無理難題なことを言ったりする『わからず屋』ではないっぽいから大丈夫だろう。
俺はとりあえずドレイクの言葉を信じることにした。
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