第124話124「爆誕!クラリオン学園騎士団/第二章 騎士学園編(完)」
【新作はじめました】
「異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜」
https://kakuyomu.jp/works/16816927861126765264
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「『クラリオン学園騎士団』をここに創設することを宣言するっ!!!!」
「「「「「ク、クラリオン⋯⋯学園⋯⋯騎士団⋯⋯っ!?」」」」」
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワザワ⋯⋯!!!!
学園長の言葉に会場全体が一斉にざわつき出す。
しかし、サプライズは
「Aクラスの諸君!」
「「「「「えあ? は、はいぃぃぃぃぃーーー!!!!!!」」」」」
いきなり、学園長が俺たちに向かって声をかけた。不意打ちだったこともあり、皆が変な声を上げながら返事をする。
「君たちAクラスがその『クラリオン学園騎士団』のメンバーじゃ。君たちは、本日よりクラリオン王国騎士学園専属学生騎士団『クラリオン学園騎士団』として、学業や演習と並行して公式の任務も遂行してもらう。心して臨むように」
「「「「「え⋯⋯っ? えええええええええええーーーっ!!!!!!!!!」」」」」
いきなり、ぶっこんできやがった⋯⋯⋯⋯
大会前に言っていたことを本当に実行しやがった(69話参照)。
「もちろん、この『クラリオン学園騎士団』のことはラディット国王も了承済みじゃ」
「うむ。了承どころか、大いに力をいれておるぞ!
「「「「「ラ、ラディット⋯⋯国王⋯⋯様⋯⋯あうぅぅぅ⋯⋯」」」」」
さらに、ラディット国王までもが『肝入り政策』というパワーワードを出して、
「ちなみに、これは強制ではない。無論、家のこともあるじゃろう。断りたければ断っても構わん。もちろん、それでAクラスから外れるなんてこともない⋯⋯心配せんでよいぞ。100%本人の自由意志をワシとラディット国王は尊重する」
「うむ! 若者よ⋯⋯大いに悩めっ!!!!」
ザワザワザワザワザワザワザワザワ⋯⋯っ!!!!!
会場がまたもや大いにざわつき出す。
その会場の観客の中には、様々な
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『カスティーノ総合商社』
・「
・「いよいよ、いよいよ⋯⋯ですね、父上。ついに立ち上がる時が⋯⋯」(嫡男:ケビン・カスティーノ)
『ジャガー財閥』
・「本気か、ハンニバル・シーザー? 学園専属の騎士団を創設するなんぞ、誰がどう見ても『クラリオン王国騎士団』に喧嘩を売っているようなものじゃないか。一体、何を考えている?」(ジャガー財閥・当主:ランドルフ・ジャガー)
・「フフフ⋯⋯面白い。面白くなってきましたよ? いよいよクラリオン王国が⋯⋯⋯⋯大きく動く!」(嫡男:エミリオ・ジャガー)
『クラリオン王国騎士団』
・「ついに、この日がきた。覚悟はいいな、ゼノ」(クラリオン騎士団団長:アルフレッド・ヴェントレー)
・「はい。もとより覚悟はできております、アルフレッド団長」(クラリオン王国騎士団進軍官:ゼノ・アマルフィ)
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「次に、この『クラリオン学園騎士団』の騎士団長を発表する。団長は⋯⋯⋯⋯レイア・クラリオン!」
「えっ! わ、私⋯⋯ですかっ!?」
レイアは学園長の突然の指名に動揺する。
「うむ! お前だ、レイア。この『クラリオン学園騎士団』の
「お、お父様⋯⋯。い、いえ、ラディット国王様! クラリオン学園騎士団・騎士団長の命、確かに受け取りました!」
「うむ!」
レイアは父親であるラディット国王に指名され、一瞬動揺したもののすぐに落ち着きを取り戻し、しっかりとした口調で『騎士団長』の任を引き受けた。
「次に、副団長じゃが、副団長は⋯⋯⋯⋯カイト・シュタイナー!」
「へ?」
「え?」
「は?」
「な⋯⋯っ?!」
「「「「「な、何ぃぃぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!!!!」」」」」
俺や、俺の
ていうか、副団長? 俺が?
い、いやいや、なんでよ?
そもそも俺、下級貴族なんですけど?
こういう『称号』みたいなものって、家の『格』とか大事じゃないの?
などと、全力で
「え? いいじゃん、カイトが副団長。僕、全力で応援するよ?」
「っ!? リュ、リュウメイ!」
現在、舞台で『序列ごと』に並んでいることもあって、すぐ横にいたリュウメイ・ヤマトがひょこっと顔を出し、可愛く首を傾げながら言葉をかけてきた。
すると、リュウメイの一言を皮切りに周囲のみんなが一斉に声をかけてきた。
「カイトの副団長⋯⋯⋯⋯私は、すごく、良いと思うぞ!」
「レイア⋯⋯姫様」
「まったく!『レイアでいい』と言ったろ、カイト」
「あ、うん⋯⋯」
「おい、コラ! カイト・シュタイナー! 娘と離れなさい! 国王命令だ! 死刑にするぞ!」
「ちょっ!? お、お父様⋯⋯っ!!!!」
「ちょっとぉー! レイア姫様、近づきすぎです!」
「レ、レレ、レコ先生⋯⋯っ! いつの間に!」
「おいおい、カイト! お前、すげーなー! 下級貴族で学園専属とはいえ騎士団の副団長に任命されるなんて⋯⋯!」
「カイトは相変わらず面白いですね」
「おい、カイト! それよりもお前の両親紹介しろ! ていうか、今度、お前ん家、行っていい?」
「ガス、ディーノ!⋯⋯⋯⋯カート(残念)」
「カイト様! わたくしリリアナがカイト様をお守りしますので安心して『副団長職』頑張ってくださいませ!」
「リ、リリアナ・ハルカラニっ!? あ、ありがと⋯⋯」
「カイト・シュタイナー様、お慕い申しております」
「ちょっとぉぉーーー! 横から入ってくんな、獣人ネコ娘!」
「サラ・ウィンバードです」
「キィィーーーー! 名前なんてどうでもいいのよ! それよりも、そこは私の
「サラー! 負けるじゃないぞ! 気合いだ! 獣人は気合いだぁぁーーーっ!!!!」
「アン様! いいかげんにしてください⋯⋯ませっ!」
「へぶっ!?」
「いやー、なんだかにぎやかでいいねー。カイトが副団長? いいじゃん! 面白そうじゃん!」
「ウ、ウキョウ・ヤガミ⋯⋯!?」
「フン! カイトが副団長とか世も末だな。まあ、バカみたいに強いから、せいぜい騎士団長のレイア姫様を全力で守るくらいはきっちり仕事しろよ」
「イ、イグナス⋯⋯っ!? ん? そういやお前、ウキョウと仲良いんだな?」
「ベ、別にっ!? ただ、こいつがたまたま近くにいただけで⋯⋯」
「そう! 俺、イグナスと仲良くなったんだよ、カイト・シュタイナー!」
「お、おい、ウキョウ⋯⋯っ! き、貴様、馴れ馴れしいぞ!」
「いや〜、馴れ馴れしいとかもうそういうのないだろ? だって俺たち友達じゃねーか!」
「いいなーウキョウ。僕もイグナスとお友達になりたいな〜⋯⋯」
「やめろ、リュウメイ。お前がイグナスと絡むと
「どゆこと?」
「ああ⋯⋯あの
「⋯⋯ほどほどにな、イグナス。ザックが悲しむぞ?」
「カイト、いいかげんにして」
最後に、ザックがツッコミではなく、少々、大まじめに注意してきたので素直に謝りました。
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「というわけで、頼んだぞ⋯⋯⋯⋯カイト・シュタイナー」
「おい、カイト・シュタイナー! ウチの娘を泣かせるようなことしたら許さんぞ! 全力でレイア騎士団長を守るように! 娘泣かしたら死刑っ!」
「ちょ、おま⋯⋯っ!?」
「「以上!」」
学園長とラディット国王は俺が反論する前に、大人の力で強引に『副団長職』を押し付けた。
あれ? そういえばさっき『クラリオン学園騎士団』に参加するかどうかは『100%本人の自由意志を尊重する』とか言ってたよね、学園長?⋯⋯⋯⋯解せぬ。
「明日からは通常通りの授業に戻るが、Aクラスの生徒らは『クラリオン学園騎士団』についての話を改めてワシからするのでそのつもりでな。それと、明日から『
「よっしゃぁぁぁーーーーっ!!!! 早速、明日Aクラスへの『
「いやいやいや! お前、Bクラスでも序列下位の方じゃねーか。代表戦で負けるぞ?」
「でも、代表戦で負けるだけなら『序列』は一階級下がるだけで、また来月になったら『
「ま、まあ、そこまで考えているならいいんじゃないか?」
一回生の生徒たちがあちらこちらで、明日からの『
「ふぉふぉふぉ⋯⋯静粛に、静粛に。それでは、そろそろ
「「「「「ワァァァァァァァァァァァァァーーーーっ!!!!!!!」」」」」
こうして、一回生クラス編成トーナメントが幕を閉じた。
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【Aクラス序列】
『序列1位:カイト・シュタイナー』
『序列2位:リュウメイ・ヤマト』
『序列3位:イグナス・カスティーノ』
『序列4位:レイア・クラリオン』
『序列5位:ウキョウ・ヤガミ』
『序列6位:ガス・ジャガー』
『序列7位:サラ・ウィンバード』
『序列8位:リリアナ・ハルカラニ』
『序列9位:ディーノ・バレンチノ』
『序列10位:ドレイク・ガリウス』
『序列11位:カート・マロン』
『序列12位:ザック・カーマイン』
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第二章 騎士学園編(完)
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