幕間.3 夏休みの一幕

 翌日。朝の遅い時間に起きる。今日から夏休みのため予定さえなければ問題はない。

 すっきりとした気持ちである。よく寝れたこともあるのだろうが、思いのたけをぶつけたこともあるだろう。これからのことを考えながら、布団の中で寝返りをうつ。もう少し、ゆっくりできそうなのでそうすることにする。

 夕方。携帯にメールがきてることに気づく。舞からだった。

 『どこか行こう!!』

急である。考えていると、そこまで急な話じゃないことに気づく。そういえば、そんな話してたなぁ。振りは急だけども。

 『いいけど。補習終わってからって話でしょう。終わったの?』

すると、すぐに返信がくる。

 『終わってないよー』

だろうね。まだ、夏休み1日目である。課題はまだあるだろう。

 『でも、いいでしょー

  補習の後に部活も行ってるしー

  休みの日くらい遊びに行っても―』

と返ってくる。うーん、私は別にいいけど。

 『部活は休みがあるの?』

 『何回かは

  補習期間中に1回は』

 『じゃあ、どっか行く?』

 『やったーーー!(≧▽≦)』

ふふ、こっちも思わず微笑んでしまう。そして、テンションが高いなー。さて、どこに行こうかな。

 『補習終わったら、どこか遠く?にも行ってみようよーーーー』

 『いいよーーー』

携帯を閉じ、顔を上げる。ふー、楽しみだなー。また連絡をくれるらしい。さて、それまでに宿題を少しでも終わらせようかな。


 数日後、遊びに行く日がくる。今日は、近くの大きなショッピングモールにきていた。ここには、映画館やアパレルショップ、フードコートといった、色んな店が入っている大きな施設である。

 「さぁ、やってきましたー、いくぞー」

舞のテンションが高い。気持ちわからなくはないけど。

 「さぁ、どこ行こうか!!」

とキラキラした目で言ってくる。

 「うん、行こう!」


 今日は、色んなところを回ってとりあえず考えるということに決まった。

 服を見たり、携帯周りの物や雑貨を見たりし、店を巡った。そして、今カフェで一息ついている。

 「ふー、いろんなところまわったね。気分転換になった?」

 「なった、なった。楽しかったよ。でも、とりあえず休憩~」

 「そうだね」

という会話をし和やかな時間が流れる。

 「そういえばさ、どこか遠く?いつもとは違うところに行こうって話したんじゃん。どこか行きたいところとか決まった?」

 「考えてなかった。どうしようか」

 「それならさ、気になるところがあるんだよね」

と舞がわくわくしたような顔で言う。なんだろう。気になるし、わくわくした顔で何を言い出すかわからなくて少し怖い。


 「満天の星空を見に行かない!!」

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