第41話

「それなら送っていってあげる」



「でも……」



「娘が危険な目に遭うかもしれないのに、ほっとけないでしょ」



お母さんがそう言った時、スマホが鳴り始めた。



画面には知らない番号が通知されている。



きっと光弘からだ!



あたしはすぐに電話に出た。



「もしもし!?」



『ナナカ、今お父さんの車が停まった』



「どこに?」



『河原だ。周りにはなにもない』



河原……。



それだけでどこにいるのかすぐに理解できた。



「すぐに行くから!」



あたしはそう返事をすると、お母さんの言葉に甘えて車に乗り込んだのだった。

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