第18話・もうそろそろ学院です!
「落ち着いてくださいトハンさん」
「落ち着いていられるかよ、ミシアを殺そうとしたなんて許せない…」
【これ以上オーラを出すと、周囲の人間が極度の恐怖状態で後遺症を残す可能性があります】
(!?)
【
「ごめんミシア大丈夫?」
「う…うん大丈夫…だよ」
【精神力が著しく低下、死亡には至りませんが数日間動けなくなる可能性があります。
今すぐ治療をすることを推奨します】
「ごめん本当にごめん、今すぐ治すから」
『
よしこれでいい
「陛下…この件はメイド、もしくは料理人に裏切り者がいます。持って来た者だけでなく、この場内にいる全ての料理人と侍女を集めていただけますでしょうか」
「わかった。全ての侍女と料理人を集めよう」
──────────────────
女王が謁見の間に集められた侍女や料理人達に向かって話し出した
「皆の者この中に我と、娘ミシアの料理に猛毒が仕込まれていた」
集められている侍女、料理人がざわつく…
「毒はとても強力で悪意ある行動と断言出来る。この中に毒を盛った奴は正直に名乗りあげよ。さもなくば死刑より重い罪が課せられるであろう」
しかし誰も名乗りあげず沈黙が場を支配した。
「もう一度言う名乗りあげなければ死刑よりも重い罪が待っているであろう。名乗りあげれば罪は軽くなり楽に死なせてやろう」
まぁそうだよな死刑は確定しているから名乗りあげないよな。
だが女王はいい仕事をした。
だって
「ではよろしく頼む。お前もその方が気持ちが楽になるだろう」
「私にこの役割を申し付けて頂けて光栄です」
スキル【
1人の侍女の前にテレポートする。
「ひぃぃ」
「タダで死ねると思うなよ?」
──────────────────
「消えたな」
「はい」
「あいつはとても良い奴でミシアの護衛に申し分ない器…むしろこう言ってはなんだが…お前に付くような器では無い」
「……はい」
「だが…あいつは、お前……ミシアの事になると気が狂ったように制御が効かなくなる。理由は分からないがな」
「はい」
「ミシア…お前は大事にされているな。それはもうこの命に変えてでも」
「…………」
「私の父様も私を守って…………」
女王の脳裏に楽しくていつも笑っていて…自分を守るために死んだ父を思い出す。
「いいかミシア」
「はい」
「足を引っ張るんじゃない、あいつは強い。それは分かっている。追い付くなどほぼ不可能に近いことも…だがミシアは精一杯努力して少しでもあいつに近付いて守られる存在ではなく、助け合う存在になれ…もちろん」
「レナ、お前もな」
「はっ!了解しました!」
トハンが消えた場所から再び光が現れる。
「今言ったことは内密にな」
「はい」
「了解しました」
──────────────────
自分は女王が座っている王座の少し手前に跪いた。
「陛下、申し訳ありません。あの侍女はこの手で」
「処分したのだな」
「おっしゃる通りでございます」
あの侍女は殺して灰にした。
命令した上の存在もわかって、死を望んですら殺さず。感じた時間は50年ほどだろう。思考加速の応用だ。
「そして陛下もう1つお願い致します」
「よかろう、やれ」
「よろしいのですか?」
「お前は契約魔法により我ら王族に害は与えられない。騎士には作用しないが無関係の奴を殺す奴でも無いだろう」
「信頼して頂き感謝します。では」
【サポートします】
(ありがとう)
【新
周囲にいる【ミシア・ヘレイナラ・ハキラ】以外の人間を支配。記憶操作し、今起きたこと、殺した侍女の存在に関する記憶を抹消】
超複雑な術式が展開される。
記憶消去は上級魔法なんか比べるのも笑っちゃうくらいの技術量と魔力が必要だ。だがサトのサポートのおかげで魔力の消費量は抑えられているし、技術もサトがカバーしてくれる。
本当に出来た相棒だな。
「完了しました。先程起こったことを知っているのは、陛下とミシ…王女、王女の護衛と私の4人だけでございます」
「うむ、わかった。侍女、料理人達よ。持ち場に戻れ」
──────────────────
もう昼だな。今すぐにでも、上の奴らを殺したいところだが、今はこの刀【猛牙勇豪】の使い方になれて使いこなせるようにしないと
俺が今いるのは王城の中にある訓練所とても広く、学校の校庭1つ分くらいある。
この広さなんの為に使うのだろうか。
まぁいいミスって力入れすぎて真空刃出しても空中で消えるくらいの長さがあるからいいが。
「ハァ!」
またやっちゃった。もっと力を抜いて弱々しく…
名付けにより刀そのものの威力がとんでもないことになってるな。
「次はこの刀の芯として使った鉱石の魔力伝導による魔法の威力変化だ」
『
………これ本当に初級魔法かよ。どうやって弱く見せるかなぁ。サトに任せきりだと実力が鈍るからなぁ。
『
生活魔法の発火でやっと中級魔法の炎魔法くらいだな……
「あれ?良く考えれば…」
創造魔法でスキルを使って弱くすればいいじゃないか、1つの思考でオンオフを切り替えられるスキルを作れば…
【
この世界は簡単に言えばゲームだ。解析すれば、ステータスが見えるし、スキルを使えば
自分の世界の法則を確かに変えることが出来た…父上の言っていたことは本当だな…でも……
まぁいい、とりあえず想像弱化で弱くなれば、俺に手を差し伸べる優しい奴らが集まって友達になりそこから各家の情報が集まるだろう。
「さてもうそろそろ学院だ!」
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