殿中曲【梁山将】
第一章に曹符(周策)が呑み屋で吹いていた曲ですが、立派な殿中曲で、立派に法に触れる行為なので、良い子じゃなくてもまねしないでください。笛の曲として有名ですが、時折別の楽器でも奏でることもあり、武将の家ではよく奏でられます。
元ネタは梁山という言葉でビビッと来た方もいらっしゃるかもしれませんが『水滸伝』です。ざっくり話の元をいいますと、昔々悪い皇帝がいて、それをしばき倒すために天の星々が人の姿をとり、梁山泊という山に立てこもってクーデターをするのです。
話を羽子伝に持って来ると、このまま持って来ると「殿中曲なのに、どうしてクーデターの曲を認めるんだ?」となるので、遠吼孤虎と同様に、元ネタをそのままなぞることはせず「義賊を表した曲」とぼかしました。宴で使われる場合は、主客が武将であることが多いです。「伝説の義賊のように名を残すのだ」という意志表示に使われるのですね。
独特のテンポと節を持った曲で、周家で収蔵されている殿中曲のうちの一つのため、周羽がすぐに気付くことができました。そして、曹符も楽譜を見ることができたのです。一話目で「殿中曲は周羽、ひいてはこの作品世界ではどのような立ち位置なのか」ということを説明するために持ってきた曲です。現代の感覚で言えば、ロック調の曲といった感じでしょうか。
羽「町中で聞こえたときは耳を疑ったぜ。命が惜しくないのか!? ってなった」
だ、そうです。
羽「琴でやってもいいんだけれど、一番は笛なんだよな。高音部分がまるで梁山将の義賊の殺陣のように聞こえるからな」
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