第140話
~刹那side~
「……ふふ。圭介さん良く寝てる♡」
今は午前2時。 深夜です。
ベッドで気持ち良さそうに寝ている圭介さんの可愛い寝顔を圭介さんの隣で横になってウチは眺めていました。 勿論二人とも全裸ですが何か?
いやぁ、昨晩は激しかった////// ウチ壊れるかと思いました//////
やっぱり1ヶ月も離れていたからその反動でしょうかね? 圭介さんの愛をたっぷりと感じた夜でした//////
……もしかしたら今回の夜の大運動会で、久遠と瞬の弟か妹が出来ちゃったりして♡ きゃっ♡
ウチは1人で妄想に身悶えていました。
すると
" ガタガタッ ガタンッ!! "
といった結構大きめの音がキッチンの方から聞こえてきました。 えっ!? な、何の音!?
ウチはその物音にビックリして、慌てて飛び起きました。 勿論全裸で。
えっ!? 何!? も、もしかして泥棒さん!?
一瞬の内にウチは大パニックになりました。
け、圭介さんを起こさなくちゃ!!
「け、圭介さん!! 圭介さんってば!! 起きて下さい!!」
ウチは慌てて横に寝ている圭介さんを揺さぶって起きて貰おうとしたのですが、圭介さんは一向に起きてくれません。
「んもぅ! 圭介さんの馬鹿ぁ!」
ウチは圭介さんを起こすのを諦めました。 ……ウチが何とかしなくちゃ! 圭介さんが起きてくれない今、家族と財産を護れるのはウチしかいない!
ウチは位を決してベッドから起き上がり、近くにあった衣類を着込みました。
……こ、これは!? 圭介さんのYシャツ!!
今ウチが着ている服が圭介さんのYシャツだと気付きました。
……クンクン……エヘヘ////// 大好きな圭介さんの匂いだぁ♡
ついウチは圭介さんのYシャツの袖口を自分の鼻に近付けて匂いを嗅いでしまいました。 はぁ~~~♡ やっぱり圭介さんの匂いは最高ですぅ♡
……いやいや!! 今はそんな事をしている場合ではありません!! 泥棒さんを捕まえに行かないといけないんでした!!
ウチはクローゼットの中から愛用の金属バットを取り出して、右手で金属バットを握り締めながら寝室を出ました。
……ソロリソロリソロリ……。 ウチは忍び足でさっき大きめの音がしたキッチンの方に近付いていきます。 もし本当に泥棒さんが居て、気付かれでもしたらウチみたいなか弱い女性は直ぐに捕まってしまいますからね。
そして……時間を掛けて目的地であるキッチンへと到着しました。 ウチはキッチンの入り口からそ~っとキッチンの中を覗き込みます。
……誰か居る気配がしますね。冷蔵庫の前に……。 キッチンの電気が着いていませんので、ハッキリとは見えませんが。
す~っ、はぁ~っ! ウチはその場で大きく(周りに聞こえない音量で)深呼吸をした後、ゆっくりゆっくりと足音を消してキッチンの中に入り冷蔵庫へと近付いて……
「え~~~いっ!!」
ウチは金属バットを冷蔵庫の前に居る誰かに向かって振り下ろしました。 勿論全力では振り下ろしてはいませんよ。 もし打ち所が悪かったら、いくら正当防衛とはいえ、野生のポリスメンに捕まってしまいますから。
すると冷蔵庫の前に居た誰かは振り下ろされる金属バットに気付いて
「うわぁ!?」
と悲鳴を挙げながら金属バットをスレスレで避けました。 えっ!? 躱された!? これは不味くないですか!?
すると冷蔵庫の前に居た誰かから
「ち、ちょっと待って!! お母さん!! 俺だよ俺!! 瞬だよ!! だから金属バットをもう一度振りかぶるのは止めて!!」
「へ? 瞬?」
よく見ると、冷蔵庫の前に居た誰かは瞬でした。 瞬、こんな夜中に一体何してるの!?
ウチはキッチンの電気を着けて改めて冷蔵庫の前を見ました。 そこに居たのは確かに瞬でした。 そして瞬の隣にはもう1人居ました。 ……久遠です。 久遠は罰が悪そうな顔をして " エヘヘ " と苦笑いをしています。
「……ちょっと貴方達、こんな夜中に何やってるの?」
「えっと……さっき目が覚めてね、トイレに行った後少しお腹空いちゃって。冷蔵庫の中にプリンがあったのを思い出して…プリンを食べに来たんだよ」
「……久遠も?」
「…うん。クーも瞬ちゃんと同じタイミングで目が覚めちゃって。クーは喉が渇いたからお水を飲みにキッチンへ来たんだ。そしたら冷蔵庫の前に瞬ちゃんが居て。何してるの?って瞬ちゃんに聞いたら、プリンを食べに来たって言ったから、それならクーも って便乗したんだ」
ウチは力が抜けてへなへなとその場に座り込んでしまいました。
その後久遠と瞬にお説教をしたのは言うまでもありません。
ここまで読んで頂きありがとうございますm(__)m
面白いと思われたら♡ ☆評価 コメント レビュー等を頂けたら嬉しいです(* ̄∇ ̄*)
今後とも拙作を宜しくお願い致しますm(__)m
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