第117話

次の日の夜。 丹羽家・赤坂家合同による " 夏休みキャンプの場所を何処にするか決めよう! " の話し合いが丹羽家で行われる事に。


「はい議長!」


刹那が勢い良く手を挙げる。 俺が議長なんだ。知らなかったな。


「はい刹那君。何でしょうか?」


「今回のキャンプの場所はウチは海に行きたいです!」


「それは何故に?」


「海ならお魚釣りが出来て、新鮮なお魚が食べられるからです! ついでに海水浴も可能!」


すると刹那の意見に反対する人物が。


「クーは山に行きたいです! お母さんのやりたい事だったら山でも問題無く出来ると思います! お魚釣りなら川でも出来るし、泳ぐなら川遊びで良くない?」


「でも久遠、お母さん思うんだけど、アジや鯛やサバは川では釣れないよ? 川魚ってそもそも食べれるの? それに、夏休みと言えば海水浴じゃないかな?」


俺は海ならアジじゃ無くてシロギスを狙いたいな。天ぷら美味しいし。 それに刹那さんや。川魚も食べれるよ。イワナとかヤマメとか。塩焼きにしたら旨いんだよこれが。 でも素人では釣るのが難しいんだよな。


「俺はどっちでも良い。皆で遊べて飯が食えて、そしてテントで寝れれば。 劉は?」


これは瞬の意見だ。 そして瞬に意見を求められた劉ちゃんは


「俺はどっちかと言うと山かな。 山なら自然の写真を撮影出来るし。父さんと母さんは?」


「俺は海かな。素潜りして貝を取って焼いて食べたい」


と言ったのは修治さん。 その修治さんの言葉に反応したのが雪菜さんだ。


「修治さん! 海で素潜りなんて危険な事は駄目! 私が絶対に許しません! 潮に流されたらどうするんですか!」


「いやいや雪菜、そうそう潮に流される事は無いって。絶対大丈夫だから」


「世の中に " 絶対 " という言葉はありません! 修治さんにもしもの事があったら私は生きていけません! 絶対に止めて下さい! そうだ! やっぱりキャンプの場所は山にしましょう! うん! それが良いです!」


今の所 海に行きたい 2  山に行きたい 3  どっちでも良い 1 だ。


「圭介さんは海と山、どっちに行きたいですか?」


「俺は今回は山に行きたいな。渓流釣りをしたいし」


「むぅ。圭介さんがそう言うならウチも山にします。圭介さん、ウチにもお魚釣り教えて下さいね」


「良いけど、初心者には渓流釣りは難しいかも知れないよ?」


「大丈夫です! ウチ圭介さんとお魚釣りを楽しむ為に一生懸命憶えますから!」


という事で、丹羽家・赤坂家合同のキャンプの場所は山に行く事に決定した。


「……素潜りしたい」


「駄目です!」




刹那と雪菜さんの仕事のスケジュールを調整し、今週の土曜日の午後からキャンプに行く事になった。


俺は仕事が終わってから久遠、瞬、劉ちゃんを連れてキャンプの用品を買いに出掛けた。



先ずはテントだな。 そう思ってテント売り場へ向かう。


4人用テント……24600円也。 約25000円かぁ。 4人用テントは4人で寝るのは狭いと聞いたな。さてどうするか……男性4人だから、少しお値段が高いけど6人用テントの69800円のにするか。 お次は女性が3人だから5人用のテントを見ないとな。 


5人用テント43980円。 これにしようかな。


俺はレジに行き、クレジットカードを出してさっき見た6人用と5人用のテントを購入する。 勿論持って帰れないので配送してもらう事に。 久遠から " デザインが可愛くない! " とのクレームが入ったが当然無視。


後はBBQセットや飯盒や炭等キャンプに必要な物を購入してっと。


……結構なお値段になってしまったぞ。 しかし! 皆で楽しくキャンプをする為には必要経費だ! と割り切った。


……しかし……痛い出費だったなぁ……。


























  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る