第104話

~刹那side~


久遠と瞬が産まれて1年と半年が経ちました。 ……早いですよね月日が経つのは。


今日はウチはお仕事がオフ。 お家で久遠と瞬とのんびりしています。


あっ、そうだ。久遠と瞬は片言だけどお喋りをしてくれる様になりました。


「かあたん。おなかすいた」


「しゅんも」


ほらね。


生後5〜6ヶ月頃には、「ばばば」という様な感じで言葉が出だし、1歳の時に2人が初めて 「ママ」と呼んでくれました。 ウチもう嬉しくて嬉しくて。 圭介さんに 「ママ」って呼んでくれた事を報告すると、圭介さんは物凄く喜んでくれたと同時に " 何故初めに 「パパ」 と呼んでくれなかったんだ! " とウチに嫉妬していました。 もう圭介さんったら、可愛いんだから♥️


余談ですが、久遠と瞬は、初めウチと圭介さんを " ママ・パパ " と呼んでいたのに、いつの間にか " かあたん・とうたん " に変わってしまいました。 む~っ。 " ママ・パパ " の方が可愛かったのに。 いつもウチと圭介さんが久遠と瞬に話し掛ける時に " お母さん・お父さん " と言っていたからそれを憶えちゃったのかしら。


ちなみにウチのお母さんとお父さんを呼ぶ時は " ばぁば・じぃじ " で、お義母様・お義父様を呼ぶ時は " ばぁたん・じぃたん " なのよね。 何故かしら? 不思議よね。


1歳を過ぎた位から久遠と瞬をウチの所属しているプロダクションにある託児所に通わせる事にしました。 


不思議ですよね? 今まで託児所なんて物無かったのに、いきなりプロダクションがあるビルの空きフロアに託児所が出来上がったのです。 だからこれ幸いとウチは久遠と瞬を託児所に通わせる事にしたんです。 これには篠宮さんも大喜び。 早速篠宮さん宅の劉ちゃんも託児所に通わせる事にしたみたいです。 他の乳幼児が居るプロダクションの職員さん達も託児所を利用しています。 久遠、瞬。良かったね~♪ お友達一杯だよ~♪ 皆と仲良くしようね~♪


……ん? あそこで必死に赤ちゃんをあやしている保育士さん、何処かで見た気がするんですが? この前まで受付で受付嬢さんをやっていた様な気がするのは気のせいでしょうか? あっ、あの保育士さんも見た事ある様な……? この前まで後輩のアイドルのマネージャーさんをやっていませんでしたか?


久遠と瞬は託児所に通っている皆と仲良く遊んでいるみたいですが、やっぱり産まれた日が一緒の劉ちゃんが一番仲が良いみたいで、だいたい劉ちゃんと遊んでいるみたい。 特に久遠が劉ちゃんにべったりで


「りょーちゃん♥️」


と片時も離れないと保育士さんに教えて貰いました。


劉ちゃんは久遠のその態度に何故かいつも苦笑いを(一歳半なのに)浮かべているらしいんですよね。




久遠と瞬に小さく食べやすい大きさにしたおかずとご飯を食べさせていると、ウチのスマホから着信音が聞こえました。 画面を確認すると、 " 篠宮さん " の表示が。 ウチは通話をタップし


「もしもし雪菜さん?」


久遠と瞬が託児所に通う様になってからウチは篠宮さんの事を雪菜さんと呼ぶ様になりました。 だってママ友なのにいつまでも篠宮さんじゃ距離を感じちゃうから。


『刹那? 今何してた?』


「久遠と瞬にお昼ごはんを食べさせていました」


『今日は予定ある?』


「別に予定はありませんが?」


『あのね、もし良かったら刹那のマンションに劉を連れて遊びに行こうかな?って思ったんだけど』


「是非是非♪ 久遠と瞬も喜びますよ♪」


『じゃあ今から準備して行くわね』


「お待ちしてますね♪」


雪菜さんとの通話が終わった後、ウチは久遠と瞬に


「久遠、瞬。今から劉ちゃんママと劉ちゃんが家に遊びに来るって。良かったね♪」


「りょうちゃんくるの!」


「りょうちゃん♥️ やった♥️」


2人は劉ちゃんが遊びにくる事に大喜び。 リビングを駆け回っています。


さて、ウチは皆の為におやつでも用意しましょうかね♪




















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