第7話 直接対決!

背後から馴染みのある声が聞こえた。


「お前まだこいつにつきまとってんのか。懲りねえ奴だな。先生にはもう話いってるから今更あがいても無駄だがな。」


女の肩が小刻みに震え始めた。


「お前なんで執拗にこいつだけを狙うんだ。」


「...くん」


「あぁ、何言ってるかわかんねえよ。」


「谷野くんと仲良くしてるなんて許せないのよ。王子の谷野くんがこんな女と。」


「お前さあ、恋愛なんて自由だろうが。誰にも何の権利もないんだよ。好きならお前が光翼のとこに行けよ。」


「なんなのアンタは。谷野くんのこと呼び捨てにしたりして。」


「なにって。光翼は幼稚園来の親友だよ。」


「親友って、は。アンタが。」


「おう、まあな。だからこのことはもう既に光翼には話してあるから。諦めろ。」


「はあ、やめてよ。謝るから。」


「ふざけんな。危うく轢かれそうになったこいつに謝罪一本で済むと思うなよ。俺の両親、弁護士だから慰謝料ふんだくってやるからな。2度とこいつに近づくな。」


桜太がそういったとき先生たちが来て女は連れていかれた。桜太の宣言通り女は多額の慰謝料と1週間の停学処分が下された。


私は再び平穏な生活を手に入れた。あれ以来、桜太は私を見ると避けるようになった。

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