彼女の論争過去ようやくの終わり

説教しながら落ち着いたのか幼馴染は、

「ほらっ」といい御土産店でかったであろうミサンガを渡した。

「…ミサンガ??」

「そうだ、何かあったらこれを見ろ」と言いながら私の足に着けて、

「うっひょー!至近距離の足たまんね~」(ほら、これでよし!)


おそらく本音と建前が逆になった幼馴染の顔をしゃがんでいたためそのまま蹴り上げた。


「がふっ…」

「あーもー!また暴力だよ!」

「いいか?このミサンガが切れるまで二つ約束だ!足を絶対にけがさせるな!暴力じゃなく討論で物事を解決しろ!」

「そんなに暴力的だと俺の大事なお前の足に傷がつくだろうが!」

「すっごい変な日本語だねー」

「うるせぇ!お前が暴力的だから今回も足にけがしたんだろうが!」

と怒りながら完璧な処置を足に施していた…自分は今けられたところから鼻血が出ているというのに。

「いいな!

「…はーい君からのこのプレゼント…大切にするね!」

「…ちゃんと話聞いてたか?」


「…うん♪」


そして帰りの電車の中で尋ねる

「ねえねえ♪」

「んあ?」疲れたのか眠そうに幼馴染が返事をする。

「私のこと好きなんでしょ?」

「んー…まあそうかな…」

「あんなに饒舌に私のことを語っちゃって……キャー!」

「まあ日頃思ってることをそのまんま言っただけだよ」

「でも確かに少しムキになってたかもな…」

「もー…はずかしかったんだからね?」

(でもうれしいっ♪)

「……私は…君のこと好きだよ?」

「はいはい…うれしいよー」

そう言ってごまかそうとしていたが私は彼が一瞬驚いたように体がビクッとしたのを見落とさなかった。

「これからは暴力じゃなく討論や論争…まあ話し合いで解決させるんだぞ…」

「はーい」


そう返事をして帰路についた。





私は先生に怒られてアスベストを吹きかけられた幼馴染を見つめる。

あれから4年がたったけどミサンガは切れていない。

そう…私と彼とを結ぶ約束のミサンガは…






蛇足

「よくこのミサンガ4年間も切れないねー」

「俺が中に細い針金を編んでおいた、また暴力的になってもらっちゃかなわんからな」

「それに…そのミサンガをしてから足もケガとかしてないじゃないか」

「ロマンが一気になくなったよ…」





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