子育て

お婆さんとお爺さんはとりあえず桃太郎を育てることにしました。しかし、お婆さんもお爺さんも桃から生まれてきた子供を育てた経験がなかったため、どうするべきかとても悩みました。まず、桃太郎は卵生なのか胎生なのかすら分からず、匿名で、掲示板を使って、不特定多数の人に聞いてみましたが、

「そんなことありえないからwww」

「嘘乙wwwww」

「桃から生まれたのなら、それはもう人ではないので人権はないです」

といったふざけた回答しかなかったのでお婆さんは憤慨した。お婆さんはきちんとした回答が欲しかったので、今度は、知り合い数人に今までのことと、質問内容をまとめた巻物を送りました。すると、


「面白い小説だね」

「君がまさかファンタジーを書くなんて」

「続きが気になる!」

「あなたって、もっとまじめキャラじゃなかったかしら?」


といった内容の返事が返ってきました。お婆さんは、どうしたらきちんとした回答が返ってくるのだろう。と悩んでいた。しかし、もう信じてもらうのは無理だと悟った婆さんは、家で飼っている乳牛からとれる牛乳を使用して、無脂肪乳を作りそれをさらに加工して、粉ミルクにすると、桃太郎に与えました。桃太郎はその粉ミルクを飲むと、身長が少し伸びました。(0.0013μ程)それに驚いたお婆さんはさらに自家製ミルクを与えると、また身長が少し伸びました。(0.0013以下略)それに気をよくしたお婆さんは更に自家製ミルクを(以下略

また、桃太郎の夜泣きに毎晩悩まされていたお婆さんは、お爺さんが拾ってきた、純粋な炭素をちょっと加工してカーボンプレートを作成しそれをさらに加工することによりおしゃぶりを作るとそれを桃太郎の口にはめた。

村へ降りると、布おむつを使っているらしいが、ここは山の中、布も希少なので、おむつの問題を解決する必要があった。お婆さんは、山からお爺さんが持ち帰ってくる薪の繊維を使って紙を作り、その紙と、ポリエステル酸塩を使った高分子吸水材を使って紙おむつを作った。

それからしばらく時がたち、お婆さんは6歳になる桃太郎にきび団子を作ってあげました。すると、桃太郎はめっちゃおいしいと言いながらパクパク食べました。直後急に、

「ウグッ、ゴボゴボゴボ」

と、声がして桃太郎を見ると、きび団子をのどに詰まらせていました。おばあさんが慌てて背中をさすると桃太郎はやっと、黍団子がきちんとのどを通ったようで落ち着きました。

「やっぱり、丸呑みは無理だったか…」

「あんた、なんでそんな無謀なことしたの!!」

「いやだって、いっぱい食べたかったし…」

「黍団子は逃げないのだからちゃんと噛んで食べなさい!!」

「だっtt…」

「まだ言い訳する気なのかい?」

私が軽くすごむと、桃太郎はおとなしくなった。

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