第10話 少女は、水族館に行きたい

あの鎌ケ谷の夏祭りから一週間が経過し、今度は水夏ちゃん達と水族館に行くことにした。もちろんこれも水夏ちゃんの願いだった。


彼女は水族館に来たのが初めてみたいで楽しそうで、走り出しそうになっていた。

そんな彼女に和樹が付き添っていて、まるで兄妹のように見えて羨ましく感じてしまったのは私だけの秘密だ。


館内に入って、私達はお目当てのペンギンを見に行くことにした。

ペンギンは老若男女問わずに絶大な人気を誇っているからで、もちろん新聞部メンバーも大好きである。


泳ぐ姿も可愛いことで人気で、私達高校生よりも小さい子たちが水槽に集まっている。新聞部メンバーも写真を撮っている。

この写真たちを学校で掲示する新聞で載せておこう、きっと学校の皆も喜んでくれるはずだと私は期待している。


「ペンギンさんが可愛いね」

「ペンギンさん欲しい?」

「うん!」

「後でペンギンさん買ってあげるね」

「ありがとう、桜お姉ちゃん!」


後で彼女にペンギンのぬいぐるみを買ってあげる約束をして、ペンギンのコーナーを後にすることにした。

それから魚やイルカのショーを見て、皆で楽しんでいた。

水族館の中でも夏を感じさせる展示が多くて、楽しかった。


売店で彼女にペンギンのぬいぐるみを買ってあげた。

彼女が嬉しそうで私は幸せだった。


今日は来てよかったと感じている。

また行けるかな?







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