第367話 即心是仏その十八 山河大地 日月星辰

 「古徳云いはく、「作麼生是明浄心。山河大地、日月星辰(作麼生そもさんならんか是れ妙浄心。山河大地せんがだいち日月星辰にちがつせいしん」。

 古徳(潙山霊祐いざんれいゆう禅師)の言うことに「妙浄心とはどのようなものか。山、川、大地、太陽、月、星である」と。

 非常に優れている清浄な心とは、山河大地であり日月星辰なのだ。これまでにもあったように、心=大宇宙の全存在であることを潙山霊祐禅師の言葉を引用して説明されておられる。

 宗教というと精神世界、精神面のことばかり取り上げる傾向がある。精神修養が宗教であるかのようになっているように感じる。

 しかし仏教では心=大宇宙の全存在、山、川、大地、太陽、月、星であるとする。この現実、ありのままの姿をしっかりとつかむことが重要だ。

 仏教は抽象的な精神論ではない。これは重要なところだと思っている。

 

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