第334話 身心学道その二十二 赤肉団の学道
「身学道といふは、身にて学道するなり。
身学道というのは、この身で仏道を学ぶのである。この生身の肉の塊で仏道を学ぶのである。この身は真実・真理を知りたいと仏道を学ぶとき真の身となり、真実・真理を知りたいと仏道を学んでいる時に真の身となるのである。仏道を学んでいる時、この世界全体が真の人体であり、生きて死んでいくことが真の人体である。この人体を使って十悪を離れ、八戒を守り、仏法僧の三宝に帰依して家を捨て出家する、これが真実の学道である。この時にこの身も真の人体というのである。仏道を学んで間もない者は、修行せずとも自然に真実・真理を得られるという自然見のような仏道ではない教えに同じてはいけない。
仏教は、抽象的、観念的なものではない。この身体を使って瞬間瞬間毎日を生きることの中で学ぶのだ。具体的にはこの身体で坐禅することだ。
出家についてだが、私は出家していない。できない。その点で真に仏教を学ぶことはできないのかもしれない。しかし、十悪を離れ、八戒を守ろうとすることはできるんじゃないかと思っている。そう心がけて毎日坐禅して生きていこうと思う。
坐禅した時「尽十方界是箇真実人体」「生死去来真実人体」という実感がある。大宇宙と一体となり瞬間瞬間を生きているという実感がある。
十悪:殺生・
八戒:不殺生戒・不偸盗戒・不淫戒・不妄語戒・不飲酒戒・不得過日中食戒・不得歌舞作楽塗身香油戒・不得坐高広大床戒
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