第330話 身心学道その十八 赤心片々

 「「赤心片々せきしんへんぺん」といふは、片々なるはみな赤心なり。一片両片にあらず、片々なるなり。荷葉団々団似鏡、菱角尖々尖似錐(荷葉はすのは団々、団なること鏡に似たり、菱角尖々、尖なること錐に似たり)。かゞみににたりといふとも片々なり、錐ににたりといふとも片々なり。」

 「赤心(真実・真理を得たいという誠実な心)片々」というのは、片々(瞬間瞬間の心)はみな赤心である。ひとつふたつと数えるものではない、瞬間瞬間の連続である。蓮の葉はまん丸で鏡のようだ、蓮の実は尖っていて錐のようだ。鏡のようであっても瞬間瞬間であり、錐のようであっても瞬間瞬間である。

 ひたすら瞬間瞬間に真実・真理を願い求めなければいけない。ある時は鏡のように澄んで穏やかな瞬間もあるだろうし、錐のように尖ったつらい瞬間もある。しかし瞬間瞬間に赤心を持ち続けなければいけない。

 瞬間瞬間の積み重ねが生きるということだろと思う。いざという時にものをいうのは瞬間瞬間の積み重ねだ。日頃の積み重ね、心がけだ。

 真実・真理を得たいと誠実に願う。それを瞬間瞬間に持ち続けなければいけない。

 毎日坐禅して生きていこうと思う。

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