第233話 仏性その七十七 道元禅師原理主義

 「仏弟子はひとすぢに、提婆の所伝にあらざらんは、龍樹のどうにあらずとしるべきなり。これ正信得及しょうしんとくぎゅうなり。しかあるに、偽なりとしりながら稟受ひんじゅするものおほかり。謗大般若ほうだいはんにゃの衆生の愚蒙ぐもう、あはれみかなしむべし。」

 仏弟子はただひたすら、迦那提婆尊者が伝えたものではないものは龍樹尊者の言葉ではないと知らなくてはいけない。これが正しいものを信じることで真実・真理を得るということである。そうであるのに偽物だと知りながら受け入れてしまう者が多い。智慧をそしることになる衆生の愚かしさ、憐み悲しまなければならない。

 道元禅師は仏教はただ一つとおっしゃっている。○○宗とか様々な宗派があるはずがないともおっしゃっている。釈尊から菩提達磨に伝わったものしか仏教ではない。道元禅師は如浄禅師から釈尊からの正伝の仏教を受け継がれたのだ。

 今の世の中、怪しげな宗教が蔓延っている。既存宗教もどうなっているやら。統一教会で一時大騒ぎしてたけど、あの時宗教界からどのような発言があっただろうか。私の印象ではほとんど沈黙していたのではないか。寄付だとか布施だとかに頼っているのはどの宗教団体も似たり寄ったりなので公然と批判できなかったのではないか。では問いたい。宗教とはなんなのか?統一教会は宗教なのか?自分たちはどうなのか?

 私は道元禅師原理主義者だ。信じるものは道元禅師の著作のみである。特に正法眼蔵だ。坐禅して正法眼蔵を読む。これ以外に何も必要はない。

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