第214話 仏性その五十八 有無の無はしばらく置いておけ

 「「有無の無はしばらくおく、いかならんかこれ仏性」と問取すべし、「なにものかこれ仏性」とたづぬべし。いまの人も、仏性とききぬれば、いかなるかこれ仏性と問取せず、仏性の有無等の義をいふがごとし、これ倉卒そうそつなり。」

 (無仏性について六祖は)「有るとか無いとかの無はしばらく置いておく、仏性とはどのようなものか」と質問すべきである。「仏性とはどういうものか」と尋ねるべきである。今の人々も仏性と言う言葉を聞くと、仏性とはどういうものかと質問せず仏性の有無、有るとか無いとかを言うけれどこれは浅はかである。

 道元禅師は本質をずばりと書く。仏性が有るとか無いとかつべこべいうことに意味は無い。意味がないというか見当違い、本質とは違うことだ。

 問題は仏性とは何かだ。当たり前だ。

 仏教で無という言葉が出てきて、むーむー唸ってる人間が多いけれど見当違いです。本質を追求しましょう。

 今の世の中も本質を置き去りにして浅はかな上っ面のことで大騒ぎしている。

 坐禅して本質と向き合いましょう。

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