第149話 摩訶般若波羅蜜その二十 脳味噌過信
「しかあれば、学般若これ虚空なり、虚空は学般若なり。」
具寿善現が帝釈天に言ったとおりであるから、智慧(般若)を学ぶということは、大宇宙この自分が存在している世界・空間を学ぶということなのである。
人間の脳の能力は凄い。科学の発展、経済の発展等すべて人間が考え、実現してきたものだ。
しかし、今地球上で起こっていることを見ると果たして人類は賢くなっているのか、真実・真理を掴んでいるのかという疑問が湧いてくる。いや、賢くはなっていない、真実・真理には程遠いというのが現実だろう。
何故賢くなっていないのか、真実・真理に程遠いのか。それは脳味噌への過信だ。頭の中で考えていることを真実、正義だと固執することによってどんどん歪んで行く。それは考えではなく、妄想なのに。
世界中で「自分は正しい」という妄想に憑りつかれた人間たちが争っている。殺し合いまでしている。
坐禅して妄想を振るい落とせ。身心脱落して大宇宙と一体となって自分のいる世界、空間を全身心で感得せよ。
その時、この世界の森羅万象は真実・真理であるということを身心で受け止めることができる。
真実・真理は人間の脳味噌では到達することはできない。絶対に。そのことをはっきり知らなければならない。
だから坐禅しましょう。
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