第143話 摩訶般若波羅蜜その十四 日常生活そのものが智慧なのだ

 「また四枚の般若、よのつねにおこなはる、ぎょうじゅうなり。

 また4つの知慧がある。世の常に行われている「動く」「止まる」「坐る」「横になる」である。

 どんなに頭の中で立派なことを考えても、口で美しい言葉を並べ立てても、日常の行住坐臥、瞬間瞬間の行いが駄目なら、話しにならない。

 人間の価値は今この瞬間に何をしているかで決まる。今この瞬間に大宇宙の真実・真理に従った行いができているかどうかで人間の価値は決まる。過去がどんなものであれ、今この瞬間に馬鹿なことをしてればその人間は馬鹿なのだ。

 逆に今のこの瞬間に真実・真理に従った行動ができているなら立派な人間なのだ。

 たがら瞬間瞬間を一生懸命生きるしかない。

 仏教は日常の一挙手一投足をとても大事にする。それが人間の価値を決めるからだ。肩書、地位、資産がどんなものであっても、日常の振舞いが駄目ならその人間は駄目な人間なのだ。

 だから坐禅して身心を大宇宙の真実・真理と一体にしておかねばならないのだ。

 

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