第142話 摩訶般若波羅蜜その十三 この世の構成要素
「また般若六枚あり、
また6つの智慧がある。地水火風空識である。
地水火風を
私はこの世の構成要素だと思っている。現実世界はこれらによって成り立っていて、人間はその中で生きている。
地があり、水がある。西嶋和夫氏は個体と液体と説明しておられる。火はエネルギー反応とでも言えるのかな。人間の体内でもエネルギーは生まれているし、宇宙はエネルギーに満ちている。風は空気。西嶋氏は気体と説明されている。空は地水火風が存在している空間。識はそれらを捉える人間の感覚の働き。
大宇宙は真実・真理そのもの。その大宇宙の構成要素を説明すると地水火風空識となる。仏教というのは分析的、客観的な側面を持っている。科学的と言ってよい。悪業だとか祟りとか呪いとかはたまた天国に行けるとか地獄に落ちるとか、そんな怪しげなものは仏教ではない。
大宇宙は地水火風空識から成り立っていると理解したうえで坐禅して身体を大宇宙と一体とするのだ。澤木興道氏の「宇宙とぶっ続きとなる」のだ。
そのとき自分自身も地水火風空識から成り立っていることが実感される。
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