第107話 現成公安その六 教祖などというのはインチキである
前回の続き。「諸仏のまさしく諸仏なるときは、自己は諸仏なりと覚知することをもちゐず。しかあれども証仏なり、仏を証しもてゆく。」
仏とは大宇宙の真実・真理を実現・実証した人間。大宇宙の真実・真理は本来の自己なのだから、本来の状態、普通の状態に戻っただけのこと。だから「自分は仏である」などと威張るようなことではない。普通の状態になったから普通に生きているだけのこと。特別な特殊な状態ではないのだから「自己は諸仏なりと覚知することをもちゐず」である。
しかし人間は頭の中で様々なことを考え、利得に憑りつかれ、地位や名誉に憑りつかれ、「自分は正しい」という妄想に憑りつかれてしまうものだ。憑りつかれた人間は「自分は特殊だ。自分は優れている」と狂信している。非常に危険だ。
だから真の宗教者は「自分が教祖である」「自分は優れている」「普通の人間ではない」などと言う筈がない。言っているとしたら宗教者ではない。
真の宗教は人間が本来の姿で普通に生きるためのものだ。
統一教会と政治家の関係を取り上げるのもいいけど、宗教とは何かという根本問題も問うたらいかがかと思う。
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