第34話 辦道話その二十三 すべてが大宇宙の真実・真理

 「この水火すいか受用じゅようするたぐひ、みな本証の仏化を周旋するゆゑに、これらのたぐひと共住ぐじゅうして同語するもの、またことごとくあひたがひに無窮むぐうの仏徳そなはり、展転広作てんでんこうさして、無尽むじん無間断むけんだん、不可思議、不可称量の仏法を、遍法界へんほうかい内外ないげ流通るづうするものなり。」

 坐禅した身心は大宇宙の真実・真理そのものだから大宇宙と切れ目なく一体となっている。その時この身心は広大無辺で、森羅万象も真実・真理の状態となって現れてくる。

 この広大無辺の真実・真理の状態の中で、真実・真理を展開し、すべてのものが真実・真理を語り、尽きることのない真実・真理が備わり、真実・真理を展開拡大して全宇宙の内外に行き渡るようにしていく。

 本来人間は真実・真理であり、世界も真実・真理なのだ。けれど人間は利得、思惑に憑りつかれ本来の真実・真理を見失っている。

 憑りつかれた人間の言葉は妄言でしかない。今の世界は妄言に包まれ、妄言が溢れかえっている。

 坐禅して妄言を振り捨てなければだめだ。言葉に憑りつかれるな。

 

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