第31話 辦道話その二十 全存在の真実

 「あまねく微塵際みじんざいそこばくの諸仏如来の道場ごとに仏事を助発じょほつし、ひろく仏向上ぶつこうじょうの機にかうぶらしめて、よく仏向上の法を激揚げきようす。」

 坐禅して真実・真理の状態になり、大宇宙の真実・真理と一体となったとき、すべての存在、森羅万象も真実・真理の状態を現す。微塵の存在、言ってみれば分子レベルまで真実・真理の状態であることがはっきりとしてくる。当たり前だ。全存在が真実・真理なのだから分子だろうがなんだろうがすべてのものが真実・真理であるに決まっている。

 その中で真実・真理の状態となった身心で行動するとき、真実・真理に従った正しいことができる。「仏事を助勃」だ。

 そしてさらに坐禅を続けることによって真実・真理の状態を維持し向上することができる。「仏向上の機をかうぶらしめる」のだ。

 坐禅は毎日続けていかなければ意味がない。坐禅することで真実・真理の状態、大宇宙の真実・真理の状態になれるが、この状態を維持するためには坐禅し続けなければいけない。

 悟ったから終わりなんて言ってる奴は詐欺師です。

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