第24話 辦道話その十三 坐禅した瞬間すべてが真実・真理となる

  世界の全てのものは本来真実・真理そのものなのだ。それが歪んでしまうのは人間の行動が真実・真理になっていないからだ。

 大宇宙の全てのものは真実・真理であり、だから人間も本来当然真実・真理そのものなのだ。しかし、人間は名利に狂い、地位や権力に狂い、真実・真理を見失ってしまう。本来の面目を失ってしまう。

 「世界が歪む」と書いたけど、正確には本来の面目を見失った人間には「歪んで見える」という方が正確かもしれない。歪んで見えるから更に歪んだ行動をしてどんどん酷い状態になっていく。そして困ったことに本人は「自分は正しい」と思っていることだ。

 本来の面目、真実・真理そのものに立ち戻るためにはどうすればよいか。坐禅するしかない。

 坐禅した瞬間に身心は真実・真理となり、全世界も本来の真実・真理の姿を現す。

 真実・真理の状態にない人間の理屈なんて何の役にも立たない。ロシアにはロシアの、プーチンにはプーチンの、アメリカにはアメリカの、EUにはEUの各々理屈があり、各々が自分たちは正しいと言ってるんだからまとまる訳がない。結局、パワーゲームになるしかない。

 人間が本来の真実・真理に立ち戻るしか解決することはない。そのためには坐禅するしかない。

「もし人、一時なりといふとも、三業に仏印ぶっちんを標し、三昧に端坐するとき、遍法界へんほうかいみな仏印となり、尽虚空じんこくうことごとくさとりとなる。」

 

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