第25話 辦道話その十四 人間の身心の有り様が世界を決める

 人間が真実・真理に立ち還った時、この世界は真実・真理の姿を現す。

 人間の身心が真実・真理の状態になければ、世界は歪んだものとなる。

 真実・真理の身心で行動して現実とぶつかるとき、真実・真理が実現する。

 身心が歪んでいれば現実世界も歪む。プーチンがウクライナに侵攻し人を殺し生活する環境を壊滅させるように。

 一旦歪んだ方へ進み始めればそれを止めるのはまず不可能だ。歪んだ方向へ進んでいる最中はすべて「正義」の名の下に行われているのだから。多くの生命が失われ疲弊しきるまで続くだろう。

 どんな思想、主義主張も身心が真実・真理の状態になければ、混乱を引き起こすだけだ。

 脳味噌が考え出したものだけで世の中が治まると考えるなら、愚かとしか言いようがない。

 心身を真実・真理の状態、本来の面目に戻さない限り救いは無い。そのためには坐禅するしかないのだ。

 「もし人、一時なりといふとも、三業に仏印ぶっちんを標し、三昧に端坐するとき、遍法界へんほうかいみな仏印となり、尽虚空じんこくうことごとくさとりとなる。」

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