第10話 正法眼蔵に入る前に 仏教って宗教なのかな?

 仏教って宗教なのかな?なんて書くと怒る人が一杯いるだろうなあ。

 私はキリスト教もイスラム教も知らない。

 Wikipediaをちらっと見たくらいのことしか知らない。

 キリスト教は「父まる神」「その子キリスト」「聖霊」を三位一体の唯一神とするのだそうだ。

 イスラム教は「アッラー」を唯一神とするのだそうだ。

 「神」を絶対的なものとして信仰する、その教えに従うということなんだろうと思っている。

 その点、仏教は「唯一神」というものはない。釈尊は大宇宙の真実・真理を体得する方法として坐禅を伝えた方なので尊敬はするけれど、絶対的な存在としての「神」ではない。

 釈尊は大宇宙の真実・真理を人間が体得する方法を伝えたけれど、大宇宙の真実・真理は釈尊が生み出したものではない。

 大宇宙の真実・真理は釈尊以前から、大宇宙が誕生したときから存在している。大宇宙の真実・真理なんだから当たり前だ。なので仏教には「過去七仏」という言葉がある。釈尊の前に6人の仏が存在し釈尊を含めて七仏という。

 私は坐禅によって大宇宙の真理と一体となった身心で現実世界を生きていくことが人間のすべてだと思っている。

 「神によって救われる」なんてことは考えたことはない。この現実世界で生きるのは自分自身しかないのだから、自分自身で必死に生きるしかない。その時、大宇宙の真実・真理と一体となっていれば間違ったことはしない、できないのだと信じている。

 信仰すれば救われる、幸福が訪れるなんて言われても信じる気はない。自分の人生は自分で生きて何とかするしかない。その方法=坐禅を釈尊は伝えてくださった。その坐禅によって自分で生きていく。それだけだと思っている。

 だから「絶対的な神」と言われても、ましてそれを崇拝しろと言われても、全く理解できない。

 そういう意味で、「神が存在し、それを崇拝する」ということが宗教だとしたら、仏教って宗教なの?と思うということなのだ。

 怖いから、念のために言っときますけど、イスラム教やキリスト教を批判しているんじゃないですよ。それらの信仰によって救われている人はそれはそれでその人の生き方なので他人がとやかく言うことじゃない。

 逆に私がどう生きようが他人からつべこべ言われる筋合いもない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る