第3話 私と宗教 カトリックの幼稚園

 幼稚園のときの思い出。我家にはカトリックの「カ」の字も、キリスト教の「キ」の字もないのに、カトリック系の幼稚園に入れられてしまった。親はカトリック、キリスト教にモダンな感じ(今では死語なのかな)を持っていたのだろうと思う。

 当然私は何も知らないし、分からないけれど、教会でお祈りしたり、讃美歌を歌ったりした。周りの子の多くはお祈りの言葉も讃美歌も知っているが、こちらは何も知らない。かろうじて「父と子と聖霊との御名においてアーメン」だけ覚えた。あとは全く覚えなかった。周りにあわせて適当にやっていた。おそらく、イエス・キリストの話なども聞いたのだろうけど全く覚えてない。

 覚えているのは、修道女の格好をした外人の偉い人がいて(格好をしていたのではなくて修道女なのだろう)、その人が担任の若い女の先生をいつも厳しく叱っていたことだけ。「先生かわいそうだな。嫌な婆さんだな」と思っていた。外人なので(きっと白人)鼻が高く、「魔女」という印象が残っている。修道女を魔女と言ったら怒られるだろうけど、幼稚園の思い出は、「魔女のような嫌いな婆さんがいるところ」しかない。宗教的な影響など、全くなかった。

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