未来

何も無かった

夢見た『明日』ってやつは脆く崩れて

手にした何も無くなった『明日』に泣いて

恨んだんだ、『未来』って奴を


それが自分のせいだってわかってる

分かってるからこそやるせなくて

もう明日なんて来なければ良いと思った

それを「死にたい」って言葉に置き換えた


死ねるはずもなくその「明日」は来て

誰にも知られぬその涙は心を黒く曇らせて

『未来』という太陽を隠して

傘も持たない僕を濡らした


そうして行き着いた『未来』が今日だ

パッと見変わり映えない今日だが

同じ『今日』はないよ

だってその涙があったから


昨夜の土砂降りも今朝には曇って

もう長いこと綺麗な青空は見てないが

それでも昨日よりかは幾分マシで

行くしかない今日を歩き出す


そんな旅路を僕は『未来』と名付けて

過去を肯定する為の手段が創作だ

今やもう誰も待ち望んじゃいないが

『未来』を描く作家に僕は成りたい

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