命綱

外の喧騒が耳に煩くて

今日も僕はイヤフォンをして家を出る

誰かの馬鹿らしい話や笑い声が

なんも出来ない僕を嗤ってる気がした


いつも僕は言葉と音を聴いていた

泣けるような言葉に僕は陶酔した

綺麗なメロディに僕は入れ込んだ

そうして出会ってきた大切な5,381曲


何も言えない僕の大切な代弁者だった

僕が離れなければ、その曲達はそばに居てくれた

雨曝しの詩人も、万年の新参者たちの言葉も

今日という今日まで支えてくれていた


そうして僕は言葉を手に入れて

人を傷つけてきた言葉で誰かを救って

それで幸せを描いて

それで良いんだって言い続けてる


いつまでも後悔してはいられない

けどそんな後悔を拭える程高尚な人間じゃない

だから今日もこの曇天の下で描いてるんだ

ただの、フィクションを

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