第66話 10月29日 土曜日4
騒がしかった男3人が席を外してすぐの事。俺は九条さんに話しかけられていた。
「いや、楠君確か前もこういう食事会の時。隅っこで1人で居たけど――嫌々なのかな?って、それだと巻き込んでるみたいで――」
九条さんはちゃんと俺が前の飲み会に居たことも覚えていたし。俺の存在。隅っこに居たことも覚えていたらしい。そして多分。無理矢理俺も参加――などと思ったのか。または、1人静かに、注文だけしている俺の事が気になったのか。話しかけてくれたらしい。良い人だ。
「あー、いや、気にしなくていいよ。俺は単に旺駆里に無理矢理数合わせとかで呼ばれているだけだから。食うだけ。そして終わったら旺駆里に払わせて帰る。が俺のやることだから」
「それを無理矢理という気も――って、なんか注文とか全部お願いしていたから悪いなー。って」
「いやいや、気にしなくていいから。たまたまこれも俺の前にあったんだし。何か必要なものあれば――マジで旺駆里に払わせればいいから。どうぞ」
俺はそういいながら九条さんの方に端末を見せるが――この時点で結構九条さん食べていたので――。
「さすがにもういいかなー。食べ過ぎた」
笑いながらそんな返事をしてきた。
確かに九条さんの前には空皿がたくさん――。しっかり食べる女性はかっこいいとでも言うのか。俺個人的には良いと思います。
って、それを言うと九条さんの隣で、ほとんど食べてない東山さんが気になるのだが――彼女こそ会話には入っているが。食事は少ししか――本当に大丈夫だろうか?と思ってしまう。なので俺は九条さんに返事をしつつ――。
「まあ、飲み物とかもあるし。注文はいつでも遠慮なく――って、東山さん?」
「えっ――は、はい!」
ちょうどいいかと、ほとんど初め以降何も注文していない東山さんに声をかけた。するとまさか自分に――とでも思っていたのか。東山さんかなり慌てた感じとなっていた。
「あっ。急にごめん。その――東山さんは注文――いいのかな?って」
「えっ。あっ。はい。私元から小食で――」
「それにしても少なくない?」
九条さんも東山さんの方を見つつ言う。
「は、はい。大丈夫です」
全く食べていない。というわけではない。確かにお隣。九条さんがめっちゃ食べていたから少なく見えてしまうということもあるかもしれないが――本人が大丈夫と言っているならか。無理に食べさせることもないし。
それにこの中では1年生は2人だけだ。もう1人の男子はこの場には既に馴染んでいるから――実質1人だけみたいに東山さんはなっているから。緊張とかもあるのかもしれない。などと俺が思っていると。
「そういえば。はじめ1年生の女の子が2人って言ってたんだよね。小倉君」
九条さんが思い出した。というような感じで俺達にそんなことをつぶやいた。俺は旺駆里から参加人数を聞いていなかったので「——?」である。
「そうなんだ?」
「うん。確か男女3人3人って聞いた気がしてね」
俺が返事をすると九条さんがそんなことを教えてくれたのだった。って待てよ――その流れで行くと……。
「あれ?あの――九条さん?」
「うん?何?」
「この食事会?いつ決まったの?」
「えっ?えっと――メッセージが来てて――」
九条さんが考えながらスマホを出すと――隣から答えが来た。
「私には、金曜日。昨日の夜来ました」
「そうそう、私のところは夕方に」
東山さんの声で思い出したのか、九条さんは結局スマホを見ることなく。そう答えてスマホは片付けていた。って、俺は今日聞いたつまり――。
「なんか――俺が急に呼ばれた理由がわかった気がする」
この状況からして、誰かが休みになったから、俺が呼ばれたのだろう。多分本当は女性を呼んで、3対3に旺駆里はしたかったのだろうが。急なことで俺しか声をかけれる人が居なかった。またはOKを出してくれる人が居なかったのだろうと勝手に解釈していると。
「——す、すみません……」
小さな声で、謝罪?する声が隣から聞こえてきたのだった。
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