第10話 てんつなぎ3
2日後。
余計なことかもしれませんが。私と先輩はいまだに放課後以外では学校内で遭遇というのがありません。まあ私が休み時間あまり1人の時間がないからですかね。教室移動の時とかも誰かが必ずと言っていいほど付いてきますし……だからまあ話しながらになるのでどこかですれ違っているのかもしれませんが。今のところ先輩との遭遇が無いんですよね。
もしかして先輩が幽霊とかであの部屋に住み着いている。ならまあ普段の学校生活で見かけないのはわかるかもですが……って幽霊だったらそれはそれで面白すぎますね。幽霊の友達。うんうんそれはそれでありですね。まあ居ないと思いますが。
ってか私がなんか余計なことを話しているのは面白くない授業というか。授業後の先生の雑談の時間が暇だったから。っか早く授業が予定した範囲まで終わったのなら早く終わってほしかったのですが……ってそしたら1カ所忘れていたとかチャイムが鳴る直前に先生が言いだし。授業を少し再会したためちょっと授業が最終的には押してしまいました。なんですかね。あの先生。ホントもう。こっちは楽しい楽しい放課後なんですから。時間を奪わないでほしいですね。
とまあそういうことがありまして。いつもより遅れて私は特別棟3階へと向かっています。
そしていつもの空き教室へと到着すると……ここ最近よく見る光景がありました。
まあ先輩は……もちろん私が来る来ない関係なくだと思うけど、今日も黙々とまたパ
ズルを1人でしていました。
……って今日はまた一段とデカイ紙。大きな問題を……って後ろからチラッと見たら……2000以上だよ。1から2000以上のてんつなぎ。
1から2000以上とか果てしない。たくさん。とてもたくさんの数字ばっか書かれているデカい問題の紙。これ……めっちゃ大変そう。ってのを先輩は……。
普通にスラスラ数字をつないでいた。
なんでこの先輩こんなに早いんだろう……。
普通こんな大きな数字というか。途中でこんがらがってきて……ちょっと詰まるとかありそうなのに……先輩にその様子はない。全くない。スラスラと線を繋いでいる。
試しに私も先輩の手を見ながら次の数字……って、無理だー、
今は先輩が420くらいのところで数字を繋いでいて、その近くに459という数字を私はみつけたので……先輩より先に数字を追いかけようと……私が459から460を探していると……その間に先輩は――。
460.461.462.463.464.465.466.467.468.469.470.471.472.473.474.475まで進んでいった。
ちょちょ、意味わかんない。見つけるの早すぎでしょ。おかしいから!
あっという間に私は抜かれた。っか先に答えの場所ってか次の数字の場所見せられたー。ですよ。
と私がいろいろ思っていたら。先輩は600番台にすでに入っていた。マジでこの先輩……わかんない。先輩には今この問題がどのように見えているのだろうか……早すぎる。馬鹿先輩なのに……次の数字を見つけるのが早すぎじゃん。おかしいよ。チートかよ。ですね。一般人置いてきぼりですよ。
慣れすぎってかもうプロだよ。プロだよ。てんつなぎのプロ。ってかパズルのプロ。馬鹿先輩の頭の回転は一部で無駄に早いですね。
そして結局先輩は詰まることはほとんどなく。途中で多分机の穴?たまにあるんだよね。学校の机って誰が開けたか知らないけど穴が開いていて……そこの穴にハマってちょっと紙が破れる。穴が開くというのでちょっと詰まっていたが。それは予想済みという感じで先輩はすぐに紙をずらして……再開していた。やっぱりプロだ。
最後の数字まで……ほぼスラスラとゴール!
マジかー。ですよ。
ってかちゃんとイラストできてる。
あれですね。有名な絵が出てきましたね。確か最後の……。
と私が思っていたところで。
♪♪~
チャイムがちょうど鳴って……まあ私が今日来るのが遅かったのでいつもよりちょっと短めの先輩との時間でしたね。
もちろんのことながら先輩は今片付け中。そして……。
「あっ、居たんだな。じゃ」
「気が付いてなかったんですか!?ってマジで今気がつきましたか!」
といういつも通りの短い会話で先輩は帰って行きました。って、今日は気がつかれてなかったんかい!いやいや本当に?ですが……先輩だとあり得る。そして今日はかなりの特大サイズでずっとやってましたからね。本当に気が付いていなかったかもしれませんね……。
って、私居たじゃん。近くに居たじゃん。普通気が付くでしょう!?
あーもう。馬鹿先輩は無理ですね、はいはい私目立ちませんから。そういうことにしておきましょう。
「べー」
ですよ。はい。
結局なんかいろいろなことを思った私は先輩が帰ってからもしばらく教室でぶつぶついっていたら……。
うん。帰るのが遅くなりました。
これは先輩の責任ですから来週文句を言いましょう。
はい。
言います。
必ず言います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます