第38話 頑張って後期研修1年目が終了!
いろいろ失敗をしたり、指導医に迷惑をかけたり、お世話になったりしたが、何とか後期研修1年目を終了した。循環器内科、消化器内科、呼吸器内科それぞれ、やりがいのあったところ、つらかったところがあった。それぞれの臓器で疾患の特徴があるので、その感覚を身に着けることができたのもよい経験だった。
循環器内科の疾患で入院になるのは、急性冠症候群、うっ血性心不全急性増悪、血圧の低下する不整脈などだが、いずれも、適切な治療を行うと、多くの場合速やかに改善する、その急性期の危険さと改善の速度の速さが特徴だった。
消化器疾患は複雑だが、悪性腫瘍は、今ではある程度の進行度までは内視鏡的治療で対応、進行した症例は集学的治療となり、消化器内科単独で管理することはなく、時に炎症性腸疾患の急性増悪や初発の炎症性腸疾患、あるいは重症急性膵炎などで、長いお付き合いになることがあるが、数としては急性の消化管出血や重症の消化管感染症が多く、こちらも適切な処置と治療で速やかに改善することが多かった。
それに対して、呼吸器内科疾患は、気管内挿管など、集中治療が必要な肺炎以外は総合内科が担当し、COPD、間質性肺炎、肺がんを扱うことが多く、いずれも悪くなるのは速く、改善には時間がかかる、あるいは治癒しない。そういった点では、呼吸器内科での研修は心が疲れる研修であった。
とはいえ、各専門内科を回り、ある程度手技もできるようになり、医師として成長した実感があった。
4年次からは諸事情により総合内科に所属し、各専門内科でのトレーニングをもとに、それ以外の内科疾患を担当することになった。総合内科には都合3年間所属し、どの経験をいつしたのか、はっきり覚えていないことも多く、これまでの様に経時的に記載できないことをご了承願いたい。
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